神様は意地悪
夕方、今週のFITの残り半分を回収してきた。
日中の雨の上がった山は湿度がとにかく高くて、空気が重く感じられるほどだ。けれど、湿り気と気温で生き物は活発に動いている。濡れた葉の上では、ニホンカナヘビがじっとこっちを見てたし、キノコも山ほど。それから先日見つけたスズメバチに生えた冬虫夏草はそのまま道ばたに置いておいたのだけど、今日見るとあれからもだいぶ伸びて、ずいぶん大きくなっていた。これはハチに生えているから、ハチタケなのかもしれない。
FITに近づくときは、いつもどきどきする。神様は果たしてお願いを聞いてくれたのか…。
覗くとこんな事になっていた。
カエル…。
ごめんよ〜、ごめんよ〜。南無〜。
でも、なんでカエルなんか入るんだ。そりゃカエルが入りませんようにとはお祈りしなかったけれど、でもカエルはいらない。そして、何ガエルかよく見ようと思ってカエルをピンセットで持とうとした途端に、カエルは液の中でバラバラに崩壊し、そして液には、白い浮遊物が大量に…。
やれやれ…。
とりあえず眼につくゴミをピンセットでとりだし、液の中の虫を回収した後、考えて濁った液は全部捨ててしまった。多分、中にはカエルのエキスが出ているだろう。その臭いでまたゴミムシを呼ばれたら、かなわない。ざっと洗って、持ってきた水と酢酸をどぽどぽ入れてセット完了。
帰り道、濡れて黒々とした立木の表面には、よく見るとこんなものがあった。
種名はわからないけれど、これらは多分粘菌の子実体だと思う。梅雨に成長したものが、先日の晴天で一斉に子実体をつくったのだろう。こういうのを見ると、実は眼には見えないけれど、森は無数の菌類に満ちあふれているのだと実感する。
また、ヒメキノコムシが入ってるかな〜?
あれも、小さくて展足苦手。
さて、何が出てくるんだろう。
楽しみでないわけではないが、怖いね。