hyla’s blog

はてなふっかーつ!

スズメ


 昼過ぎ、いきなり2人の女の子がやってきて言った。
「すいません。ちょっと来てもらえませんか。むこうでおったら、鳥がばあんってなって…。」
「衝突したんやね。ほな案内して。どこ?」


 ついていくと、すぐ近くの渡り廊下の所で2.3名が何かを見ていた。
近寄ってみると、落ちていたのはこれ。

  

 スズメの幼鳥。クチバシの端はまだ黄色くて、ようやく独り立ちしたばっかりのスズメだ。クチバシの先が欠けているので、まっすぐガラス戸に突っ込んだのだろう。手に持ったら、まだ生きているかのように暖かかった。


 スズメやムクドリ、あるいはツバメと言った、人の生活圏で人と共に生活している鳥は、飛び方を知っているのでそうそう衝突はしない。一番衝突するのは、冬鳥のシロハラツグミ類。けれど、この時期産まれて巣立った若鳥は、まだガラス戸や建物の付近の飛び方、あるいはとっさに衝突を回避する方法を学んでいないらしく、この時期によく衝突して来る。
 春に産まれた子供の生存率は、さほど高くはない。だから、生物はそうした死亡も折り込んで、それでもなお個体群を維持できるように子供を作る事は知っている。けれど、やっぱりこういうのを見ると、気の毒な事をしたなと思う。


 スズメはあまり必要とされてはいないだろうけれど、そのままラップにくるんでジップ式の袋に入れて冷凍庫に入れた。


 けれど、スズメだから入ったけれど、はっきり言って冷凍庫は満杯。
 自分で仮剥製にする時間もないし、博物館に寄贈しないとな〜。