小さな幸せ
日々の暮らしの中に、小さくても喜びをたくさん見つけられるかどうかで、幸せの度合いって違うと思う。
だから、今日の一日の中に嬉しかったことを、振り返ってみる。
一つ目。
気がつくと、クロナガアリの女王達が、卵を産んでいた。
忙しくて、ケースに入れたまま、机の上に放置していたのだけど、遮光のためにのせていた本を持ち上げると、5mmほどの白い卵の塊が見えた。これだけの女王が産んだ卵にしては、数が少なめなので、産んだのは一部の個体だけかもしれない。それが正常なことかどうかはわからないけれど、少なくともコロニー作りがこれでスタートしたことになる。とても嬉しい。
一方で見てると疑問が湧いてくる。
私が野外で見た巣は、どれもこれくらいの女王が入っていたけれど、産卵をする女王は決まっているのだろうか?皆適当に産むということはなさそうだけど、では産む個体はどのようにして決まるのだろうか?
このまま全部の女王は共同で暮らしてくのだろうか?彼女らには血縁関係はあるんだろうか?
有翅の女王も、このままコロニー内で生き続けるのだろうか?
ワーカーが孵ったら、彼女らは複数の女王にどのように対応するのだろうか?
少なくとも、いくつかの疑問はコロニーをうまく成長させられたら確かめられる。
だから、楽しみ。
二つ目。
先日、クロナガアリの女王をとった時に、地面を歩いていたハネカクシを採集した。それを、取りだして見ていると、こんなのがいた。
小さいけど、やたらがっしりしている。そして、よくよく見ると、口元には大きめの牙と、おでこに短いけれど二本の角。変てこりんだ。牙には、餌をとるっていう働きがあるだろうけど、角の機能は何なのだろう
不思議。
三つ目。
同じ日に採った、少し大きめのハネカクシはこれだった。
メダカハネカクシ。よく見ると背中に二つの赤っぽい点があるから、フタモンメダカハネカクシか、その辺のもの。普通に地面を歩いていた。メダカハネカクシって、みんながみんな、水辺にいるわけでもないんだ。
へえ〜。そうなんだ。
四つ目。
外を歩いているとき、ベンチだったけどもう古びてしまった大きな木の切り株を持ち上げてみた。すると、切り株の下にこれがいた。
種はわからないけど、ムカデとコウガイビル。それに、トビイロシワアリの巣もあって、卵や幼虫と共に女王もいたし、薄茶色のアリヅカコオロギもいた。
五つめ。
玉型メセンっていうのは、南アメリカの砂漠に生える、ツルナ科の植物。大きく分けるとリトープスとコノフィツムの2種類があるけど、どちらも多肉植物で、葉は貯水組織になっちゃってるし、茎はなくて葉から直接花が咲くように見える。しかも、成長するときには、脱皮するみたいに古い葉の下から新しい葉が出てくるし、何とも奇妙な独特の形が面白い。
けれど、暑さと湿度が一緒にやってくる日本で育てるのは結構難しい。少なくとも私は、何度も買って、何度も枯らした。
これは「鳩笛」という品種だけど、順調に育ってくれている。これで3年目になるけど、これなら今年も花も咲くだろう。
楽しみ。
って、書いてみたら、結構たくさん小さな楽しみを持ってることに気づく。
ほんと、かなり恵まれてるかも。
明日も頑張ろう。