遭遇する
木曜日は、回収日。
今週はとにかく先日の暴風雨がすごかった。雨はさほど降らなかったけれど、風は確かに台風クラス。
あの風で、FITは大丈夫なのか?そして、かなり春に成ってきている。どんだけ入ってきてるやら…。
と言う事で、不安と期待を抱えて山に向かったのだけど、FITはこの通り無事だった。
以外と丈夫だね〜。もちろん、仕掛けたのは南と西を山の尾根に遮られていて、風が通りにくい場所だ。それによく見ると、屋根がゆがんで衝突板も少し動いていたし、針金の支柱も少し曲がっていた。周囲の藪の感じも変わっちゃった気がする。それでも、あの風でも無事だったのだから、丸山式FITはなかなか優れた装置だ。
で、それを回収しての、帰り道。何せ、ヤシャブシも芽吹き、ヤマザクラも咲いて、少し冷たいもののほどよい感じに暖かなのだ。ついつい、そこいらをあれこれ探し回ってしまう。
そうやって探すと、急に目に見えて虫たちが増えてきたことがわかる。オオイヌフグリの花畑の中では、ハムシが交尾をしていたし、その近くの枯れ木には恐らく産んだばかりの卵があった。目覚めた虫たちが一気に繁殖を始めている。
で、そんなものを眺めていたとき、同行していた若者が、
「あの、あれ…。」と、ある方向を指さした。
その方向を眺めると、中型犬のようなものが見える。でも、犬じゃないよね。短い足に、ぶっとい胴体。薄い茶色に濃い茶の混じった毛。短いしっぽ。
いのししーーーーーーーー!
うり坊ーーーーーーーーー!
大慌てで、手に持っていた毒瓶を「これ持ってて。」と押しつけて、デジカメを取り出し、目一杯ズームアップしてとにかく撮る。20mくらい離れていただろうか。けれど、うり坊はまったく気づいた風もなく、ぬた場に溜まった水たまりの端で、何かを探しているようだった。
と、気配を察したのか、こっちを向いた。眼があう。さあ、どうする?
立ったままどうするのか見ていると、「あれっ、どうしよう?」って感じでうり坊はゆっくりそのまま後ろを向き、とことこ歩いて山の方へ消えていった。
こんな真っ昼間に、これほど近くで見るとは思わなかった。
この辺の山にはシカはほとんどいないけれど、わんさかイノシシがいて、もはやそこから溢れ始めている。これらのイノシシは大きいし、無視できない影響を環境に与えているにちがいない。
イノシシ管理の問題は、今後真剣に考えなくてはならないのけれど、とりあえずFITにいたずらしないで欲しい〜。
こんだけやってて、欠測値ができるのはいや〜。