「NHKスペシャル」

　数日前に、ブータンシボリアゲハが発見されたと、新聞に出てた。そして、今日の新聞でそのブータンシボリアゲハがNHKスペシャルであるという。ならこれは見なくては！

　画面に映るブータンの景色は、とても綺麗。谷のどこまでも緑の深い警告は、水を含んでじっとりと苔むしている。本当は湿気やヒルで大変な場所なんだろうけど、それにしても調査隊の人がわくわくしているのがこっちまで伝わってくる。捕虫網を持って、駆け回り、茂みの中に入り込む。そうやって、チョウを発見し、交尾を確認し、食草を確認し、産卵を見る。その瞬間瞬間、どれほど嬉しかっただろう。嬉しいというのでは言い尽くされぬ思いがきっとあっただろう。心臓がばくばくして、手が震えるほどに緊張し、そしてきっと「飛ぶなよ〜」と祈りながらじっと見入ったのだろう。

　調査は1週間限定で、幼虫や蛹の過程の調査はできない。そしてそれは現地の調査員に託して、調査隊は帰って行った。本当は自分で持って帰りたかっただろう。自分でずっと見ていたかっただろう。けれど、ブータンの人に託す、それもまた良いなと思った。

　
　調査隊には、女性がいて、チョウの研究家であった五十嵐さんの奥様だとか。チョウで五十嵐といえば、「蝶と鉄骨」とかを確か書いた人だ。昆虫は、蝶はそれほど熱心ではないので、読んだことは無いけど、すごく良い本だと聞いたことがある。結婚して、一緒に蝶について研究する中で、自身もアマチュア研究家になったという。そんな旦那さまと一緒にいられたって事がすごくうらやましいなと思った。私も、そんな旦那様と巡り会えてたなら、幸せだったろうな〜。

　ブータンの、着物にも似た素敵な民族衣装を着た人々には、何となく親近感を覚える。自然に恵まれた環境は、アジアの中でも、いつか行ってみたい魅力がある。できれば、生き物の解説付きで、じっくり滞在したい。

　っていつかっていつだろう…。