hyla’s blog

はてなふっかーつ!

買い物


 久々に高松に出張し、帰りに夢タウンによった。古くなって破れかけた寝ござを新調しようと思ったのだ。


 とりあえず、ニトリで目的のものを買って、帰りかけたところで、とあるブティックのワゴンのカットソーが目についた。黒地に白い水玉模様で襟のついたボートネックのそれは、少しレトロな感じがあって、ヘップバーンが着そうなイメージだった。
 が、なかなかいいなと思ったら、お値段もなかなかだった。なんと、定価9000円なり。って、夏のカットソー一枚にこれはいくら何でも高い。バーゲンで50%引きでも4500円ってまだ高い気がする。何せ、このところ買うのはユニクロで、しかもそれも定価じゃなかったりする。となれば、カットソーなんぞ1枚高くて1500円なのである。へたすりゃ380円だったり…。



 う〜ん、買うべきか、買わぬべきか…。



 とずいぶん迷って、とうとう買ってしまった。


 これを買えば、これをつくってる人の利益になる。どうしても買えない訳じゃないなら、たまには買って経済を動かすことも必要!。(←自分への言い訳)



 でも、今これを手にして思う。上品で綺麗だし、物も良い。これを4500円なら、それは適正価格かも知れない。けれど、9000円だったら、これを定価で買う人はどの程度いるだろう。
 一番おしゃれに関心があって、服を買うのは20〜30代の女性だろうか。その中で、カットソー1枚に9000円をつぎ込める人。いや更に、つぎ込もうとする人はどれだけいるだろう。別にユニクロで3000円も出せば、それなりの品質の服がちゃんと買えるのだ。同価格で、流行り物を買って1シーズンで着捨てる事だってできる。しかも世の中がカジュアル化しているから、ある程度きちんとした服が必要な状況は、本当に限られるのだ。どう考えても、あんまり売れないだろうなあ。


 けれど、カジュアル一点張りではない、きちんとした服。上質で気が利いている物も世の中にあって欲しいとも思う。そして、大人はちゃんとした上質の物を着て、きちんと背筋を正して仕事をする事も必要なのかもしれないとふと思った。
 私達が社会に出たての頃、今考えるととんでもないお馬鹿さんなんだけど、それでも一生懸命背伸びして仕事しておしゃれして有能な女性になろうと努力した。(成功したかどうかは置いといて。)そうした頃に、憧れた大人な人達のように、今度は私たちの世代が頑張らなきゃいけないのかもしれない。(少なくとも私には荷が重いけど。)



 カジュアル化という時代の流れの中で、「安くても良いものは良い」からいつの間にか「安いことが素晴らしい」。「高いのはダメ」という気分になってしまっていたけど、大人は大人らしく「流行に左右されないきちんとした物を買って長く着る。」って言うことも大事かもしれない。そしてそれは、他のいろんな所でもそうかもしれない。
 「大人が大人らしく振る舞う」って事は、もうちょっと見直されても良いことかもしれないと思った。


  

 ま、一瞬だけはね。

 

 だってそう言いつつ、いい年した大人だけどマンガも好きだし、虫も好きだ。チープなアジア服も好きだし、リアルな生き物フィギュアを見れば、ガチャガチャだろうが欲しいものは欲しいもんなあ…。