hyla’s blog

はてなふっかーつ!

「歴史秘話ヒストリア」


 いつも、歴史物なんてあまり見ない。「歴女」どころか、歴史は日本史の世界史もダメ教科だったのだ。けれど、NHKの「song」に八神純子がでるというので、少し前NHKをつけたら歴史秘話ヒストリア - NHK「大江戸なんだこりゃ!?ハジケて笑える“文化文政時代”」ってのをやっていた。


 つけたときには既に勝海舟のお父さんの話で、「エピソード2 勝海舟の父 小吉のハジケタ回顧録」だった。なんとまあこんな生き方でも生きられたなんてうらやましいというか何というか、バカげた人生を送った人だった。次の「エピソード3 知られざる伝説の将軍 徳川家斉のハジケタ日々」もまた、全然真面目でもなんでもない人生を送っている。そしてそれをまた庶民も許容していたという所が驚き。許容と言うより、何ともならない事なら、笑ってしまえみたいなかんじだろうか。

 
 そしてそういう、「短い人生笑わな損」みたいな庶民の力、庶民の智恵を最後の5分くらいにとても印象的に取り上げていた。家斉の後の幕末に江戸を訪れた外国人は、そろって日本人の底抜けに明るい様子に驚いたそうな。

 
 書き残されているという「どこにしても笑い声が聞かれ、なんかのきっかけさえあればすぐに笑い始め、笑い続ける。老若男女、どんな状況におかれても明るいと。」ってな言葉と共に映し出される庶民の笑い顔は、もちろんドラマ仕立ての役者さん達の笑顔なんだけど、それぞれに明るくて明るくて、哀しいけどでも明るい。ほとんど最後のシーンでは、男の人が道にバタンと倒れるところだった。多分きっとそのまま死んでしまうのだろう。けれど、それでも笑っていた。どうせ死ぬなら、それでも死ぬまで笑って死のう、というような刹那的でさえある明るさ。それはとても印象的だ。

 そして、本当に最後の最後にこう大きく言葉が映し出される。



 「私たちの先祖は愉快な人だった。」






 何だか、そうだなって思った。悲観的になって、しかめっ面して、互いに貶しあい罵りあい、嘲笑し合う。そんな生き方でもいいけど、どんな時代だって互いに笑って生きる事はできるし、日本人は昔からそうやってきたんだよ、と。とっても暖かなメッセージをもらった気がした。番組をつくっている中の人は多分、賢くてユーモアがあって素直でまっすぐな人だろうという気がした。


 時々、本当にすごいなと思える上質の人に会う。そういう人に会うと、ああ自分も頑張らなくちゃと素直に思える。ま、なかなかその思いは続かないのだけど、それでもそう思える一瞬は好きだし、温かい気持ちになれる。
 発声練習さんのエントリー学生がはてなダイアリーを使うときに気をつけるべきこと - 発声練習の中の文章で、「誰かを誉めたくなったら全力で誉める。世界は賞賛に飢えている。」と言う言葉があった。だから、誉めてみようと思う。

 
 歴史秘話ヒストリアは、単なる歴史うんちく話だけでなくて上質の暖かいメッセージの感じられる番組で良い!


 ちなみに、その後の「song」の八神純子さんも、懐かしいけど、今でもホントに良い声と良い曲でした。

 

 よし、明日も何とか頑張ろう。