hyla’s blog

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就職支援

 こんなニュースを見た。

政府は、追加経済対策の検討を加速させることにしており、若者の雇用対策については24日、新卒者の就職支援の強化を図る特命チームの初会合を開き、支援策の検討を急ぐことにしています。

政府は、経済情勢のさらなる悪化も懸念されるとして、追加経済対策の検討を加速させる方針です。このうち、若者の雇用対策については24日、省庁横断で新卒者の就職支援の強化を図る特命チームの初会合を菅総理大臣も出席して開くことにしています。特命チームは、就職が決まらなかった新卒の学生を一定期間試験的に雇用する企業に奨励金を出す、いわゆる「トライアル雇用制度」の拡充や、卒業後も職を探している人が新卒者に比べて採用されにくい状況を解消するため、企業が卒業後の人も一定期間「新卒者扱い」するよう促せないかなどを論点に検討を急ぐことにしています。菅総理大臣は、今後、経済3団体や連合からの要望も聞いたうえで、若者向けの雇用対策や中小企業の資金繰り支援などを柱とした経済対策を早期に取りまとめることにしています。(NHKニュース)

 確かに、どう考えても昨年に比べても多分今年の就職は悪くなるだろう。去年でさえも、就職できなかった人達があぶれており、その上更に積み残しが増えていくという洒落になんない状況だ。で、対策だけど、どの対策も根本的な解決にはなってないような気がする。かつ、採用されても離職率は高止まりしている。

 
  最近、今年大学4年生の娘さんを持つ母親である人と雑談をした。教育学部なので、今年採用試験を受けてみる予定という事だが、そのお母さんは最近の大学のやり方にとても驚いていた。
 
 「信じれる〜?採用試験の書類書くことから、丁寧に指導があるんで。書類の書き方なんて、そんなもん自分でするもんやと思っとった。それに面接に向けても指導があって、面接の時の服を着て、予行演習があるんやって。採用試験が終わるまでは、卒論の方はおいといてかまんのやって。それに、親の方にも、「就職に関してわからないことがあれば、なんでもお問い合わせください。」って連絡くるんよ。親や大学が就職に口出しするなんて、信じれない。しかも国公立やのに。」とのこと。


 確かに、私が大学だった頃でも、そういうのは全くなかった。就職なんざ、自分で考え、自分で探して、自分で応募し、自分で試験勉強して自分で受験するものに決まっているではないか。就職支援の手厚さを売りにしている私学ならいざ知らず、国公立大学の特に公務員系の試験を受験するのに指導なんて、あり得ない話だった。
 でも今はそれが当たり前なんだそうだ。

 
 で、思ったのだけど、大学がここまで手を尽くして就職指導しなければならない時代なら、それこそ大学の就職支援のシステムを強化するのが、一番就職対策には手っ取り早くないか?様々な要因から、一人ではなかなか就職できない大学生も増えているだろう。学校という現場を離れてしまうと、多分支援はものすごく難しくなる。「若者サポートステーション」なんかもあるけれど、そこへ行くことがまず障壁になる人も多いだろう。新卒でなくなった途端に、就職が難しくなるという体制を変化させることも大事だけど、とりあえずの対策としては各大学の就職支援の強化が一番効果的じゃないだろうか?

 はっきり言って、高卒では就職がない。だから、あまり勉強が好きでなくても、金銭的に無理をしもて大学に進学した人達がここ数年増えている。そういう若者が就職する年代になっているわけで、以前とは異なるそういう大学生には手厚い就職支援が必要だろう。むろんどの大学だって、就職は大学選びの一つの重要な要素になっているから、就職支援は以前より手厚くなっているだろうけど、その手厚さを政府もバックアップする必要があるんじゃないだろうか?それが、手っ取り早い手法じゃないんだろうか?
 だから、今政府が大学への補助金を一律カットとかやってんのは、そういう現状に全く逆行しているように思える。



 これまで、高校は高等教育と言われながら、実質は義務教育に近いところにあって、生活指導から就職から、若者を社会人として社会に着陸させる様々な働きを担ってきた。けれど、今高校が中学化すると共に、大学が高校化してきている。「学問の府」である大学の機能は大学院へ移行しつつある中、大学にも、以前の高校が担ってきていた様々な複合的な機能が要求されるようになってきているんだろう。それって、かなり微妙なノウハウのいるストレスのたまる作業だけど、でも今の社会を支える為には大事だ。

 
 だから、大学の教育機関としての重要性をもちっと考えて、そこへの(特に金銭的な)支援もしっかりやって欲しいな、と思った。



 

 しかしまあ、今学生として大学へ戻ったら楽だろうな〜。
 ちとうらやまし。