hyla’s blog

はてなふっかーつ!

謎の幼虫


 朝から曇っていて、雨が降るかと期待していたのだけど、今に至るも降らない。昼を過ぎて、2時くらいからは、今度はよりいっそう暗くなって、雷が鳴り始めた。風も少し強く吹く。今度こそ、と思いつつその風と音に誘われて、外に出た。ついでに庭のいろんなものを眺めていて、ピラカンサの枝にこんな幼虫がいるのに気づいた。

 とても良くできた擬態で、この大きさになるまで気づかなかったのも無理はない。大きさは4cmあまりで、停まっているときのこの形からして、シャチホコガかなと思われた。


 そうそう、こういう時のために、イモムシハンドブックを買っていたではないか!種類を特定だ。
 ということで、早速イモムシハンドブックを取り出して、シャチホコガのあたりをさがす。ハンドブックだから掲載されている種数は少ないが、これだけ特徴的なイモムシだから、のっていないと言うことはあるまい。

 
と思ったらあっさり見つかった。ホソバシャチホコに割と似ている。まず頭部の形と、そこに走る模様。更に、緑に茶色の複雑な模様。後部の突起の大きさと形。
 こんな奴だ。

 ホソバシャチホコ

 んが、なんかちょっと違うのよね。私の庭にいるのは、後半の模様に斜めの筋があるように見える。ホソバシャチホコとして掲載されている幼虫にはそのような筋はない。更に食草は、ブナ科とある。我が家のピラカンサにいて、ピラカンサを食べているのでだけど、ピラカンサバラ科だ。いくらなんでも違やしないか?


 と思ったら追求したくなって、今度は書庫から保育社の原色日本蛾類幼虫図鑑を引っ張り出した。持ってんだな〜。貧乏大学生の頃に、無理して買ったのも、こういう時のため。シャチホコガは下巻の初めだ。

 ぱらっとめくると、そこにあるホソバシャチホコはやっぱりイモムシハンドブックと同じタイプ。あれ?
 更に食草としてあげられているのも、ブナ科だけ。あれ〜?



 ついでにざーっと他のページも見ては見たが同じものはない。それでも、形からしシャチホコガの仲間ではあろう。ホソバシャチホコに形もよく似ているが、ではなぜ斑紋のタイプが違うのか?

 一つの解釈として、ホソバシャチホコではあるのかもしれない。ひょっとしたら齢がちがうのかもしれない。脱皮をしたなら、ちゃんと図鑑のタイプになるのかもしれない。それから、夏型と春型では違うなんてこともあるかもしれない。それから、こんな特に問題になるようなイモムシでもないから、本当はブナ科だけでなくバラ科にもくるのかもしれない。

 けど、ひょっとしたら、ホソバシャチホコでないシャチホコかもしれない。


 ホントかな〜?どっちかな〜?



 この問題を解決するには、そのまま採集して飼育して、成虫を得て標本をつくればいいのだけど、それも面倒だな〜。つか、土中で蛹になるタイプの蛾の飼育はしたことないんだなあ。




 ということで、さてどなたか、これがホソバシャチホコか否か?ご存じな方いらっしゃったら教えてくださいましな。


 ちなみに、雨は結局降らなかった(T_T)