ビバ・手ぬぐい!
私にはコレクター癖がある。認めたくはないけれど、どうもそのようだ。
子供の頃には、きれいなハンカチを集めていた。きっかけは忘れたけれど、刺繍の入ったピンクのハンカチなんかを何枚もきれいな箱に入れてためていた。
少し大人になると、今度はかわいいのではなくて、素材に懲り始めた。大判で使いやすくてあまりデコラティブでないもの。バブルな時は、そういう高価な小物がデパートにどっさりあったから、麻100%とか、真っ白だけど刺繍入りとか気がつくと買い集めていた。
で、そういう時代が過ぎると、いつの間にか今度はてぬぐいに走っていた。私は仕事中にわりとよく手を洗う。そうすると、ハンカチ程度では心許なくて、もう少し大判がほしくて、でもタオル地分厚さはなんだか嫌いなのだ。
着物を着るから、和物を扱う店に入ることもあって、しかもそういう店って何も買わずにでるのが意外と難しい。そんな時、てぬぐいは便利。高くても1000円程度だし、かさばらない。で、気がつくと、いろんな手ぬぐいを持っている。
で、この手ぬぐいは、ハンカチにくらべて確かに使いやすい。どんどん手を拭いても、濡れてびしょびしょになってしまうこともないし、山に行くときに日除け虫よけに首に巻いていくこともできる。で気がつくと、毎日ハンカチ、ではなくて手ぬぐいを持って出勤する。
そしてある日のこと、風呂に入っていたのだけど、体を洗うタオルがなかった。思いついて洗濯機で洗って外に干してしまったのだ。風呂に入って濡れた体で、取り込んだ洗濯物のところまで行くのも面倒だ。で、ふと目に付いたのが、手ぬぐい。とりあえず、これでもいいんじゃね?
で使ってみたら、これがこれが意外といい!
4回折り畳むとちょうど掌大になる。そこへ石鹸を塗って体を洗うと、洗った感じはちょっとたよりない。でも、その分肌を痛めるおそれもないので安心して洗える。スポンジじゃないので、タオルのように広げて長く使って背中を洗うことも自由だ。
そして、洗い終わった手ぬぐいを洗面器で洗うと、これがびっくりするくらい垢がとれている。なんだか、気持ちいい。
そして最後には、そういう手ぬぐいをよく洗って絞り、風呂上がりの体を拭けば、ほとんどバスタオルがいらないほどだ。
なんて、簡単。なんて便利。
体を洗う浴用タオルなんて、こじゃれたものだったら1000円以上するだろう。そして、意外と耐久性がない。使った後、風呂場で乾かすのも、なかなか乾かない。
けど、手ぬぐいならもっと安い。押入を探せば、「○○周年記念」って感じでもらったものもある。さらに、乾きは早いし、片づければとってもコンパクト。
もう、なんかね、手ぬぐいに感動であります。手ぬぐいを肩にかけて風呂に行くって、そりゃ超合理的。90cm×30cmの薄い木綿の布でしかないのに、この使い勝手のよさはどうでしょう。
ということで、手ぬぐいのすばらしさを日々感じておるのでありますが、問題が一つ。
それは、あたくしのコレクター気質。
すでに、手ぬぐい何枚持ってるかな〜。少なくとも10枚以上はありまして、さらに手ぬぐいもまた、伝統的な物から始まっていろいろ色柄ありまして、危険〜。
でもって、さらにもらったりした。
増えて困って、でもうれしい。
ああ、コレクター・・・・。