hyla’s blog

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クレソンを摘みに


 久々に、穏やかな夕暮れに時間があったので、ジョジョちゃんを誘ってクレソンを摘みに出かけた。夕食用に、豚肉のかたまり肉を買ってある。あれをローストして、スライスしてクレソンと共に甘めの柚子ドレッシングで食べたら美味しかろう。クレソンなら、川にいくらでも生えている。つか、がんがん食べて捕食圧を高くしてやる方が良いのだ。
 思い立ったら、どうしても行きたくなって、ビニール袋をポケットに突っ込んで、一人も寂しいので、嫌がるジョジョちゃんを無理矢理引っ張ってでかけた。


 ジョジョちゃんは、隙あらば家に戻ろうとする。「必殺首輪抜けの技」を使わせないように、そしてあくまで「川に行かないと帰らない」という主張を崩さず、焦るジョジョちゃんをなだめながら、そして私はゆっくりと夕暮れ時を楽しみながら歩いた。

 
 川について、階段のあるところから河原におりた。今年の台風で大水が出たから、茂っていたアシも一気に減って、河原はとても歩きやすい。そこを歩いていると、むこうの方に白いものが見えた。

 近づいて見てみるとこれだった。


 多分、イヌの頭骨だろう。もっと上流で恐らく誰かが葬ったものが、水で流されてきたのだろう。恐らく中型犬と思われる骨は、もう風雨の中で真っ白に漂白されて、綺麗だった。


 鳥の羽も落ちている。川に来ているコガモの換羽した羽根。ふわりとした白い体羽は、サギかもしれない。

 そんなものをうろうろと見ながら、湿って靴の裏に張り付く泥の中を歩いて、クレソンの所についた。


 クレソンは、このところの寒さで紫色の変色している。重なった葉陰、あるいは物陰のものは鮮やかな緑で、そんなクレソンの葉先だけを適当に摘んであるいた。ジョジョちゃんは、何もかもが不安らしてくて、ハアハアを大きな息をしながら、とにかく引っ張って引っ張って戻ろうとする。それをなだめながら、袋一杯になるまでクレソンを摘んだ。
 
 
 



 夕暮れの光に、アシの綿毛がえらく綺麗だった。


 



 

 クレソンは、多分こうやって摘むから、好きなんだろうな。