hyla’s blog

はてなふっかーつ!

今年初めての

 今朝も、寒さの中、まずは2つの建物をつなぐ渡り廊下を見に行った。渡り廊下は、一番鳥が衝突しやすい場所でもある。だから、出勤したら、必ず何か落ちていないか、確認するのだ。

 
 窓から覗いてみると、昨日までは何もなかったコンクリの上に、緑のものが見えた。葉っぱと見まごうほどに小さなそれは、これ。

 

 
 メジロである。

 
 メジロは、一昨年はやたら多くて、3羽か四羽続けて衝突してきたことがある。敷地には現在、サザンカの花もヤブツバキの花も咲いている。だから、ヒヨドリも、メジロも急激にふえているのだけど、ヒヨドリは意外と窓に衝突しない。それからムクドリも衝突しないけど、ツグミシロハラはやたらに衝突するのだ。どうして、そういう差が生じるのか、多分行動パターンと関係があるのだろうけど、そこまで調べたことはない。けど、最近メジロが増えてきたなあ、とは思っていたのでまあ予想された結果。


 時間があったので、そのまま処理にかかった。まだ温もりの残る鳥の重さを量り、翼長だとか尾長も測ってみる。それから、実体顕微鏡で細かな所をみた。メジロは、ウモウダニがついていることがおおいのだけど、この個体は特には見あたらなかった。けれど、嘴やその周りの羽毛は、金色の花粉が一杯についていて、嘴はまだ花の蜜が光っていた。



  

 
 
 鳥の詳細を間近で見られることは嬉しいが、死んでしまった事はやはり残念だし、可哀想でもある。けれど、こんな風に、死ぬ直前には満腹して死んだんだとわかると、いつもほっとする。


 鳥は、そのままラベルをつけて、冷凍庫に入れた。



 鳥さんは、ある程度まとまったところで、博物館へ送っている。どのように利用されるかは判らないけど、これもまた情報なのとして、鳥の為に役立つのだ。






 そう言えば、最近鳥の研究者である川上さんという方がなかなか斬新な本を出した。
 http://www.fukuinkan.co.jp/magadetails.php?goods_id=20634

 子供の頃から科学的な事をきちんと教育し、将来の鳥類学者を増やすという壮大な計画の一環らしい。著者の川上さんという方は、とても気さくで初対面の人にもにこにこと話しかけてくださる方なので、きっと本の内容は科学的で、でも優しく親しみやすい雰囲気なのではないかと想像している。(今はまだ、出てないので想像のみ)発刊の日が楽しみである。


 興味のある方は、是非ご一読あれ。