hyla’s blog

はてなふっかーつ!

本を読む


 休みだったので、うだうだと過ごし昼過ぎ餌やりに出かけた。時間があったのでついでに図書館に寄ってみたら、随分久々だったので、自分的には新しく目にする本も多くて、有り難い。

 「まずは、部屋の隅に積み上げられた未読を何とかしろ」、という突っ込みもできるのだけど、そこはそれ、目先が変わるとなんか嬉しいわけだ。しばらく見ない間に、随分と新書が充実(って言ってもたかがしれてるが)していて、タイトル的に買おうかとは思うもののちょっと・・・。っていうタイプの本を借りてみた。



 んでこれ。

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 で、表紙には「ドキュメント「最底辺生活者」」ってあるのだ。少し前に読んだ、ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)随分面白かったから、ついついそういうのを期待してしまうのだけど、そうすると幻滅の一言。文章を読めば筆者には相当の文章力と教養があることは容易に判るけど、著者紹介を見れば東京芸大修士って、それはそれは・・・。

 
 

 簡単に言っちゃうと、これは25歳の高学歴のそれほど生活に困っていない若者のネットカフェ生活体験日記です。




 ほら、1万円で1ヶ月の節約生活とか、テレビでやっているアレに近いノリ。

 と言っても、文章は読みやすい。そう言う点では読みではある。

 とは言ってもこのご時世高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)なんぞ珍しくないわけど、でも生きていくだけならそれなりにいろいろあるし、著者にはそもそも十分に能力はありそうだ。それはこんな本を出版できているあたりで証明されている。


 じゃあ、そもそも何故ネットカフェ暮らしをしているの?というと、なんちゅうか、ネタ?好奇心とか何となくって雰囲気だし、そもそもネットカフェも1ヶ月じゃん!ネットカフェに住んでいる人の理由は、それは一概には言えない。けど、どう読んでも最底辺生活者ではない。表紙のあおり文句はおかしい。高学歴で、25歳で学歴も体力も知力も世渡りの力もある兄ちゃんの体験レポートっす。それも、社会学ではなくて、文学部のレポート。

 で更に、いろいろと蘊蓄をたれる割には、深く何かを感じた気配が今ひとつ・・・。(本当は感じていて、ただしそれをリアルに書くとシャレにならないから、浮世離れした風に書いているのかもしれないけど)。




 全く、何なんでしょうね。

 
 著者はこの本を出すことで、何を知って欲しかったのか?出版社は何を訴えたかったのか?
 
 



 ま、それが感じられないから、社会学ではなくて文学っぽいと思うのですが、本当によく判らない本でした。全くオススメしません


 あー、自腹で買わなくて良かった〜。