本を買う
先日の日曜日、買い物ついでに気晴らしに本屋に入って、ふとこれが目についた。
- 作者: 鶴田謙二,梶尾真治
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2008/05/20
- メディア: コミック
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梶尾真治って、実はあんまり読んだことがなかった。黄泉がえりがヒットしすぎたせいもあるし、それでなくても翻訳物の方がもともと好きで、何となく・・・・。
でも、この「おもいでエマノン」というタイトルは聞いたことがあったし、何と言ってこの表紙絵だけでやられてしまった。何とも、魅力的。で、買って、読んで、良い感じだ。
まず、漫画なんだけど、1枚1枚が絵だ。丁寧に書き込まれた絵は、トーンとかそういうものは全く使わず、ひたすらに手書きで書き込んだ感じがする。そして、エマノンのなんて魅力的なこと。こんな不可思議な少女は、いるわけもないのだけど、どこかに本当にいるような気分になってくる。長いストレートの髪に、ジーンズとセーター。大学生くらいの時に読んだら、ぜったい真似しただろうなあ。
そして、「地球の全てを記憶する」というシンプルでいて、実にSFチックな設定も効いている。また、細かなディテール、「かえってきたヨッパライ」が流れていて、「アポロ1号が事故」を起こして「ハインラインが4度目のヒューゴー賞」をとって、ときたら・・・・。更に毛布をかぶって三等船室で読んでいるのが、早川の銀背。
ものすごく、ものすごく、雰囲気がわかっちゃう。
ま、甘いんだけど、なんだけど、何か良いなあ。
これを読んでいて、なんだか全く関係は無いんだけど、久しぶりにジェニーの肖像 (創元推理文庫)や、異星の人―エーリアン・メモ (ハヤカワ文庫 JA 100)を読みたくなった。あれは、どこら辺にあるだろう。
また、この鶴田謙二という作家は、遅筆で有名らしい。けど他にも作品が読めるなら、読んでみたいな。