hyla’s blog

はてなふっかーつ!

マックスバリューで考える


 週末なので、食糧の買い出しに出かけた。日曜なら近くの産直市場にいつくのだけど、明日は動けず、土曜日ということもあって、車で15分ほどのところにあるメガマートにでかけた。ここは、メガマートとマックスバリューと宮脇書店あって、宮脇で本を買って、マックスバリューで食品到達というのがいつものコース。マックスバリューは、地元のスーパーであるマルナカよりは少し安い商品があるし、地元の人が作った野菜や花もあってそれらは新鮮で安い。で、割とよく利用するのだけど、久々に入って驚いた。

 籠をもって入って、まずは野菜売り場。でーんと置かれた白菜78円。

 え?白菜78円。
 

 えと、間違いじゃないよね。

 持ってみると、軽くて巻きが甘い。多分二等品なんだろうけど、100円を切っている〜!普通298円でしょう。
 


   隣には、春菊58円。
   箱にはニラが28円
   向こうでは、キャベツが78円。

 いや、確かに普通の値段のものもあるのだ。綺麗なきゅうりの入った大袋は298円だった。そういうもんでしょう、今の相場は。
 

 なんだけど、その間にモヤシが18円で出てるって・・・。

 驚きの低価格!


 この物価急上昇の折に、この低価格はぶったまげた。以前より安いじゃないか。更に、恐らくはダイエーとの共通オリジナルブランドと思われる食パンは88円。店内に入っているパン屋さんの食パンは美味しいのだけど、200円だったはずが、250円になっていた。その前に88円のが置いてあれば、やっぱ味はおちるかもしれないけれど、買うよな〜。

 その他にも、アイスのガリガリくんは50円だし、マーガリンは158円だった。
 


 思わず、どっさりこと買い込んで、で心底不思議になる。


 この低価格は、どういう戦略なんだろう?

 

 はっきり言って、野菜の一部は市場では売れない企画外品を買いたたいたのかもしれない。一部のメーカーには、ムリを言ったのかもしれない。けれど、それだけでは納得しきれない低価格の商品がある。赤字なんじゃないかとさえ思える商品はいったいなんなのだろう。

 
 確か、さすがのイオンの系列も、拡大路線に陰り・減益って論調の記事をどっかで見た気がする。が、一方で県内に関して言えば香西本町の大規模なイオンのショッピングセンターをつくったばかりなのに、次いで綾川町にも新しく大きなショッピングモールをつくるとか。それでなくても高松の夢タウンの集客力があって、その上夢タウンは三豊にも出店するらしい。東讃よりは西讃の方が購買力はあるだろうけど、にしても購買力に対して店舗があまりにも多すぎるように思える。更に、お金があったとしても、ガソリンを始めとした諸物価の高騰に、人々には消費を絞り込みこそすれ、増やす気分は全くない。 
 

 そう言う中で、この「タヌキの出るような田舎」に作られたマックスバリューは、その戦略方針があたり、それなりに人が集まっていたので、それほど売り上げが悪くなっていたようには思わない。なんだけど、今春に改装して、商品の厳選を測った。更によくよく見れば、通路や入り口の蛍光灯は、半分ほどが取り外されていて、店舗の運営費もぎりぎりまで絞り込んでいる風が見える。で、ヤバイのかしらん?と思っていたら、この超低価格。

 何なんだ〜。赤字も辞さないって感じの、この超低価格の言わんとするところは何?

 
 やっぱり「マックスバリューは弱者の味方」ってお客に刷り込んでしまいたい、固定客を作ることだろうか。けれど、この路線は維持できるのだろうか?

 
 1.しばらくはこれでやって、「マックスバリュー=バカ安」が定着したところで、じわっと上げる。
 2.特定の商品だけは、有名ブランドでない商品を使ったりオリジナルブランドにすることで、とにかく低価格を維持することで客引きを測り、売り上げのトータルを増やす事やっていく。
 3.特定の日だけ(売り出し広告の日)、低価格品を投入するが、その種類を多くすることで、集客力アップを図る。
 4.超低価格でもOKな流通ルートを開発したので、実は全然平気。つか、今までの利益は相当大きかった。

 
 いろいろ考えてみたけれど、あたりはあるだろうか?

 本当のところ、どうなんだろうか。とっても知りたい。

 
 帰る前に売り場を振り返ってみれば、商品の棚は少なくなって、開いた空間にはワゴンのまま、段ボールのままの商品が入ってきている。見ているうちにも、それらの包装をばりっと破り、値札をつけて売り場が出来ている。活気はあるけれど、全体として、なんだか昔ダイエーが追求した倉庫タイプの販売方式(ハイパーマート)に少し近づいた感じがした。迷走するダイエーのきっかけとなったあの倉庫方式は、その後やっぱり対面販売が良いって事になっていったっけ。イズミの夢タウンや、マルナカでは、人の気配の濃厚で、賑やかで楽しい売り場って作りをしているのだけど、少なくともマックスバリューはそれとは異なる路線を濃厚に打ち出して来ている感じがする。

 
 ガソリンは80円台であった頃が嘘のように、このあたりでも気がつけば150円台後半をつけだしている。恐らく、遠からず160円を突破することは間違いないだろうし、200円越えは元より、250円くらいになることも有りかもしれない。そうなれば、いくら何でもガソリン代を絞りこむより他ない。となれば、買い物の回数を減らし、一回に大量に買い込む方式になっていくのかもしれない。とすれば、今度は本当に日本でも倉庫方式が定着するのかもしれない。マックスバリューの変化はそれなんだろうか?


 けれど、とりあえず私は自分が車を持っているので何とかなるが、車のない(車が運転できなくなった)お年寄りには、この状況はあまりに過酷だ。田舎の○○商店って感じの店だって、店主そのものが高齢化して、店を閉めるところも多いだろう。生活必需品を買う店は、どんどん遠くなるばかりだ。そうなると、校外型の大規模店に行ける人はよいけれど、それ以外の人は?
 ひょっとしたら、トラックに荷物を積んで売り歩くような、移動商店がこれから流行るんだろうか。交通弱者向けの移動商店をやって、代金は遠く離れた息子が払うなどの形をとって、もし買い物に一定期間出てこなければ息子に連絡が行く、なんて形のサービスとかは受容ありかしら。いや、買い物に行くことは、それ自体が娯楽だ。となれば、ショッピングモールまで送り迎えするサービスの方がありか?
 
 
 荷物を満載にした帰りの車の中で、運転しながらいろいろと妄想をふくらませた。

 
 いずれにしても、社会の変化のスピードが、これまで以上に加速しているような気がする。それに比べれば、全く実感は無いままではあったけど、好況と言っていたのだから、これまではそれでもましだったのかしら。アメリカはスタグフレーションというし、おそっろしい世の中が来そうだな・・・。
 

 マックスバリューの今後が、なんちゅうか、興味深い・・・。