草刈
本日は生涯2度目の草刈を体験した。
と言っても、草刈なんてやったことないわ、なんてお嬢様なんぞであるわけもなく、釜持っての草刈なんざ、1年に1度以上やっている。でも、田舎暮らしと言っても、所詮サラリーマン家庭の子だから、円盤型ののこぎりがブンブン回る草刈機により草刈はしたことないのよ〜。家にあるわけないって。
でも、あれを持ってる農家のおじさんは、6月の地域の一斉除草なんぞでは、もはやヒーロー。「そこ、どいときまい。(そこを退いておきなさい)」の一声で草刈機を使意始めると、あっという間に私たちが汗だくになって刈る何倍ものスピードで丈の高い草をなぎ倒していく。「ぐわーん、ひゅん、ひゅん」という音のたくましいこと。
そういう草刈機なので、使ってみたいという好奇心が湧くでしょ。そう、あたしは使ってみたかったりする。あれを使いこなせたりすると、何か格好いい。
そして、少し前に職場でこう言われてもちろんOKした。
「秋の作業に備えて山に入る道の下草を刈るんやけど、草刈機使える?」
「あんまり経験無いけど、やってみたいです。」
実は私の勤務先はヒノキの山を持っているのだ。そこでは毎年秋に間伐作業を行うのであるが、そのための準備作業なのとして草刈要員が今年は足りない。そこであたしにも草刈の番が回ってきたのだ。できるのか?という不安を一抹感じないでもなかったが、そこはまあ、何事も経験。チャレンジなのだよ。
さて、まずは昼前に着替えた。長袖Tシャツにボロい登山用パンツ。首にはタオルで農作業用の麦わら帽子をかぶり、思いっきり露出している部分には虫除けをぶっかけた。
そして現地に着き、いよいよ作業。まず渡されたのは、機会を吊るためのベルト。肩から掛けてウエストで留める。そこでいきなり「逆で」と指摘される。そうか、機械が直接体に当たらないようにするクッションは右腰ね。逆にしてたわ。
そしておもむろにエンジンをかけて、ぶら下げてくれる。(←不慣れが既にバレバレ)
「こっちのレバーで回転が速くなるから。」
との言葉を残して、皆は今度間伐する立木の選別作業に立ち去っていった。残ったのは私を含め3名。うち2名は50くらいのおっちゃんで、こうした作業も手慣れたものである。
「ほな、離れていこか」と言うことで、それぞれ背中合わせに作業を始めた。
道に生える草に草刈器の先端を向ける。草に当たるたびに「きん、きん」という音を立てて草が倒れていく。
できるじゃん。あたしにも刈れてるわ!
いい気になってどんどん進むのだが、ここで強敵が出現した。それはススキ!背の高いススキの根本に機械を持って行って鎌の要領で切っていこうとすると、倒れた草の葉がどんどん機械に絡むのだ。摩擦で機械が止まる。しょうがないので引っ張り出してレバーを押して回転をあげて再度トライ。でも、絡むんだなあ。しまいには、細い草のツルとかも噛んでしまって、もはや限界。草刈器から草を取ることにした。
っていっても、さすがにエンジンのかかっている草刈器の歯を触るのははばかられる。もし万が一指でも飛ばした日には、あたしバカ。
しかしここで問題。
エンジンはどやって止めるの?
そこの所を習っていなかったのだ。聞こうにも、もはや目の届くところには誰もいない。自分でやるしかないのだ。考えて、他にいじるところも無かったので、思いっきりレバーを下げて、回転数を落としてみた。限界まで落とすと「うぃーんん・・・ぷす・・」とエンジンが切れたよ。これってエンストって奴?ともかくこれで安全と言うことで、草刈器にからまった大量の草をはずし、さて、今度はエンジンをかけないと・・・・。
でもどやって?
そこもまた、習ってなかったなあ。(←段取り力全くなし)確か、エンジンについたひもを引っ張っていたはずだ。と思い出し、ひもを引いてみた。ひけない。おかしい、そんなことは無いはずだ。今度は思いっきり引いた。だいぶ伸びた。でもダメ。草刈器の枝を踏んづけて思いっきり引いた。途中で引っかかってダメ。再度・・・。
とまあ、10回以上チャレンジしてようようエンジンがかかった。そしてまたまた作業開始・・・・。
と言うことで、四苦八苦しながら何とか草刈を終えたのであった。
何とか無事草刈を終えた後は気分爽快、でなくて手がぶるぶるしましたわ。
そして、帰りには刈ったばかりの草の中から良さそうなサワヒヨドリやオトコエシ、ススキにセイタカアワダチソウなんぞを拾い集めて持って帰ったのであります。
そして、結論。
草刈はそれなりにつかれるけれど、普段の仕事みたいにストレスはたまらない。
毎日、こーゆー仕事ばっかししたいものです。
でも戦力にはならない・・・・orz。