お年寄りの価値観
夕方お茶の稽古に行った。先生の都合で土曜日の夕方だったものが日曜の夕方にずれたのだ。
はっきり言って、日曜日の夕方なんて、まあ〜ったくお茶なんてしたくない。憂鬱な日曜の夕方。もう明日は平日、そんな気分でお茶かあ・・・・(T_T)。
でもって、先生も方も疲れていたのかもしれないが、それにしてもなかなかにとてつもなく「くる〜っ」っというお稽古でした。何がくるかって?そりゃもう、ストレスに決まってるじゃありませんか!
先生は70を超えた御方で、なかなかに気難しいやかまし屋。そして、言うわけですな。
「今の人は、思いやりとかそういうのを全く大事にしない。昔の人が・・・。」
「昔の親は、夏になったら着物を全部洗い張りして徹夜して縫い返して着せよったのに、今の人は買えばいいと・・・・。」
「昔の人は、少ないものでもわけおうて頂くいう気持ちがあったのに今の人は自分さえ・・・・。」
「昔の人は徴兵制で皆子供があっても戦争に・・・、苦労を知っていたから人間ができて・・・。」
「昔の人は挨拶をようしよった。今の人は・・・」
「昔の母親は・・・・。」
ええもう、初めのうちは「ええ。」とか「そうですね」とか言いますがね。もうそのうちだんだん無口。そして、・・・・・(怒)。
全く、社会問題について議論したいのでしたら、きちんとお議論いたしますわよ。
「確かに昔は良かったかもしれない。しかし、苦労をして人間ができるからと言って、本当に徴兵制を好ましく思うわけですか?平和の方がよくありませんこと?それに昔はワーキングプアなんてなかったでしょ。12時間以上の労働がひたすら続いて、鬱になって自殺するってこともないでしょ。子供に手作りの服だのお菓子だのって、そういう時間をかけることは最も贅沢なんですけど。だいたい時間もないのに、安くて手作りよりずっと良い商品が多くて、でも手作りしなきゃなんないんですか?手作りだけが愛情の証?そんなの時間がたっぷりあるセレブでもないとできませんてば。本当に今の人には苦労はないですかい!そういう事を言われてはいはいもっと頑張ります、なんて気持ちになるひとがいるとでも?」っと、言いたい。
でもさすがのあたしも言っちゃ行けないことは判っているわけで、喉元まででかかった言葉をぐぐっと飲み込んでお手前をして、それなのに、
「炭のつぎ方が悪い。」
「お正客の稽古ができてない。」
「お手前さえできればいいわけではない。」
「日頃から就業やと思って稽古ができてない・・・。」
「うちで稽古ができとったら、それでええと思とる・・・。」って・・・・・・・・。
うーーーーーーーーー(忍)・(怒)!。
ああ、言ってみたい。「先生、そこまで言われるんなら、辞めます。」と。
「フルタイムワーカーってば平日はへろへろで、そうすると休日は貴重なわけで、それをさいてお稽古に毎週4時間かけてるだけで十分じゃございませんこと?それ以上はあたくし、できませんわ。」と、言ってみたいもんです。
お金を払って貴重な時間を使って、どう考えても理不尽な文句を言われに行って、ストレスを溜めていくってどうよ。これって、もはやお年寄りへのボランティアですってば。お稽古仲間がいなけりゃとっくに辞めていたでしょうよ。
こちらも疲れてて、さらっと流せない日は、本当に憂鬱なのが伝統芸能系のお稽古というもの。
これだから、茶道人口が減るんだと思いますけど・・・・・。
と、言ってみたい・・・・・・・愚痴。