hyla’s blog

はてなふっかーつ!

オオハム


 先日の海岸掃除で、実はブンブクチャガマと一緒に拾っていたものがある。何かというと、鳥の羽。波に打ち寄せられた海藻やゴミに混じって、長いもの、短いもの、様々な羽が見えて、ちょっとと思いながら拾っていたら、ずいぶんな枚数になっていた。ゴミに紛れていた羽だから、砂はついているし、塩がふいていたり海藻の破片がついていたりしているし、形も随分とゆがんでいる。それで、まずは洗剤を入れた水につけてゆっくり洗い、新聞紙の上に広げて乾かしておいた。

 で、今日ゆっくりとその羽を分類・整理した。


 もとより、羽の持ち主が判るとはあんまり期待していない。というのも、拾った羽の大半は何の模様もない黒い羽。こんなん判るわけないやん!ウミウとかカワウ(どっちも黒い鳥)を羽で、それも波に洗われて痛みも入った羽で識別なんて、そりゃまああんまんりな・・・。

 とは言いつつ、整理してみると、やはり数種に分けられる。
 

 まずは、初列風切り羽が25㎝くらいになる褐色がかった黒い羽。これが一番多いのだけど、多分これはウミウだろう。羽は、どれも斜めになっていて、紙には貼ろうとすると、どれも立ってしまって貼りにくい。

 それから、35㎝ほどもある大きな白い点のある黒い風切り羽、と少しグレーの羽。これは、種類はわからないけど、多分カモメの仲間。


 それから、茶色と黒の10㎝少々の2,3枚が連なった羽。これは、どうもツグミっぽい。多分、何かに喰われて、そのまま海に行ったのだろう。


 
 大きな机の上に広げて、羽図鑑を見ながらあれか、これか、とやっていてふと1枚の羽に気がついた。多分体の羽で、色は黒。ただし白い点が左に1つある。大きさは7㎝くらいだろうか。明らかに翼ではなく尾羽でもなく、これは肩とか背中の羽なんだけど、その羽が結構大きいから、かなり大きな鳥の羽だ。基本色は黒い鳥。で、白い模様がある鳥。海の鳥・・・?


 と、図鑑を見ていてよく似た鳥の羽に、目がいった。ページは、オオハム




 オオハムう〜。アビ類のオオハム。ほんとかな〜。ほんとだったら何か嬉しいよなあ。まだ見たこと無いけど、でも羽が打ち寄せられたと言うことは、オオハムがいるってこと〜?



 更に思いついて、はしごを用意して、天井近くの戸棚の中を探した。めざすはオオハムの剥製。実はそんなもんがあるんだな〜、これが。それもそのまた昔の大正時代、瀬戸内海の海でとったオオハムの剥製が今もあるのだよ。旧制高校博物学の先生が、教材の充実を目指して狩猟免許をとって鳥を撃ち、剥製にさせたという代物。それを、ひっぱり出して、よおく見てみる。冬羽だから、白と黒で黒の部分はさすがに退色しかかっている。けれど、重なっているしたの部分の羽をそっと見てみると、やはり鮮やかな黒と、表面にぽつんと白い点。



 むふふふふふふ〜。



 オオハムなんだ〜。アビ類なんだ。アビの羽なんだ〜。




 何か、すごく嬉しくてたまらない。






 浜辺の羽も仇やおろそかにはできません!はい。