hyla’s blog

はてなふっかーつ!

お散歩

タシギ?



 起きて食事をして、ぼーっとしていた。久々にお茶だなんだといってバタバタとしない休日の朝なのだ。

 けれど、ふと気がつくと曇り空から雨が降り出してきていて、慌てて散歩に出た。犬を連れて、ウンチの袋と双眼鏡とデジカメを持って・・。


 雨の日は、鳥はあまり動かない。おまけに精密機械である双眼鏡が雨に濡れる。一応防水ではあるけれど、それでも水気はつかないに越したことはない。それでも双眼鏡を持って出たのは、雨の日、曇り空の日の方がよく見られるなんて鳥もいるからだ。普通は晴れた風のあまりない日の方がいいけれど、少し薄暗い雨模様の日は、用心深くて普段見られない鳥が、意外に見られたりする。そういう時の為の双眼鏡。そのためのデジカメである。

 

降り出した雨の中を歩き始めた。小雨で、細かな水滴は、着ていたグレーのセーターに弾かれて、水滴になって落ちていく。けれど、咲き始めたアケビの花や、新芽にはまとわりついて、そのまま枝を伝って地面に吸い込まれていく。

 モクレンの花はもう少ししおれかかっていた。
 セイヨウカラシナの黄色い花が咲き始めた。
 田んぼのレンゲも咲き始め。
 ハマダイコンの白とピンクの花が揺れている。


 がまの穂の綿毛がそこいら中に散らばって、それをまたせっせと咥えて運び去っているのはハシボソガラス。何もないような地面からいきなり飛び出したのは、黄色のアイリングが目立つコチドリ。モズが枯れアシに止まって、何かをつついていた。



 橋を渡ろうとすると、水の中で歩いているものがいる。何かと見ると、タシギ。見ていると、立ち止まってしまった。観察にはちょうど良いけれど、この状態では知らないと絶対にそこにいることは判らない。見事な保護色だ。
 それから、水辺の際でとととっと動きながら茂みに走り込んだ鳥がいた。シルエットはヒクイナ。双眼鏡を向けると、枯れ草を通してそれらしい色を認めたけれど、そのまま見えない所へ走り込んでしまった。





 雨は、次第にひどくなって、大きな水滴が間をおかずに落ちてきだした。頭からも水滴がしたたり落ちてくる。マルクも、水滴が気になるのか、しきりに身震いを始めた。海まで見て、そのまままた帰った。







 帰ると、濡れそぼったマルクを拭いて、双眼鏡を拭いて、デジカメを拭いて・・・。だから、雨の日の散歩は面倒だけど、人気のないうっすらともやの出た春の雨の散歩は、いつもとは異なる生き物の姿が見られるから、好きでもある。



 

 変わっていく季節の、雨の日ばかりを追いかけていくのも何か良いかもねえ〜。