hyla’s blog

はてなふっかーつ!

久々に

土砂で埋まった池



 夕方少し前、3時過ぎに出かけた。久々に山にゆきたくなったのだ。考えてみると、相当山に行ってない。と、思ったら行きたくなった。


 一人は寂しい。マルクに「行くかな?」と聞くと、猛然と尻尾をふりふり飛び出して来たので、「行きたい」という事だと解釈。

 
 そして、マルクを車に乗せて麓へ向かい、思いつきでハンドルを左に切った。山へのアクセスは3方向からできる。南面から1本。北面には2本の山道。そのうち、我が家は山の北側にあるから、当然北面の2本の山道をつかうのだけど、そのうち東側の1本は以前の台風で荒れている。おまけに実は西側の道の方が楽なこともあって、このところずっと西側の道ばかり登っていたのだけど、そういや東の道はどうなっているんだろう。


 ということで、東側の道の麓へ車を置いて歩き出した。麓には養鶏所がある。その周りにはたくさん落葉広葉樹が植わっていて、そのあたりには鳥も多い。早速にツグミにを見て、次に見つけたのはアオジ。奇麗な緑みを帯びた奇麗な黄色が眼を引く。それから、細道を上がって山道の入り口にある池についた。

 
 池は台風で半分くらい埋まっていたけれど、1年ほど来なかったうちに更に土砂が入り込んだようだ。もはや、池であるのはもとの面積の4分の一くらいなものだろうか。白い土が一面に広がってまるで運動場のようだ。歩きやすいこともあって、池にそった山道から池に下りて、ぼちぼちと歩いていった。


 こんな時間にこんな所に来る人はまずいない。今日も誰もきてはいない。綱をはずしてやって、自由にしてやった。マルクは、嬉しそうにとことこと歩いていくけれど、以前のように見えないところまで行ってしまうようなことはない。なんたって16才!分別がついた、のではなくて、実際あんまり眼もよくないので、一人になるのが不安なんだろう。こっちものんびりと足下を確かめつつ道を探した。


 元の登山道は確かこっちの方・・・。記憶を頼りに登って行った。



 一応本日は頂上まで登ることは考えていない。夕方別件の用事もある。頂上まで登る時間はないのだ。だから1時間ぶんだけ登って、それから帰る予定。うろうろとアクセスするところを探して、間違えて元に戻って、やっと正しい道を見つけた。大きな石や倒木があって歩きにくい。特に、マルクは歩きにくそうで、そのぶん余計に安全な道をとってやんなきゃいけない。元の山道に入ってしまえばそこそこ歩きやすいのだけど、それでもしばらくの間に土砂が流されて傾斜がきつくなってしまったようなところもある。大きな石が階段を作っているところでは、マルクは見上げてしばし迷って、それから頑張って登ろうとチャレンジした。けれど、後ろ足の力が落ちていて、途中で落っこちてきてしまった。思わず手を出したから、落ちた衝撃はそれほどでも無かったのだろうけど、情けなさそうに見上げて、それから藪の中に入って迂回路を探して、それからついてきた。



 よぼよぼの犬と、のたのたと山道を上がる。


 上空を何かが動くと止まって見上げる。シロハラが何かの実を食べていた。それから頭の上の枝にヤマガラがいた。大きな雑木のあつまった所では、エナガメジロの混群をみた。遙かな上空をトビが飛んで、ハシボソガラスが山の端に消えた。


 1時間たった所で、だいたい山道の半分弱まできていた。

 「おいで、帰るよ。」


 と声をかけて振り向いて歩き出すと、マルクは慌てて追いかけてきて、人の顔を見上げて、それから先にたって下っていった。どんどん暮れていくから、麓の池についた頃には、夕暮れになってしまっていた。広いところで嬉しいのか、マルクは駆け回る。けれど、ふと見ると、どうも後ろ足がおかしい。時折は後ろ足がうまく動かず、おしりを引きずっていたりする。それでも、マルクは走る。





 車にのせて帰る頃には、本当に疲れていたのだろう。どすんと座り込んで、車から降りるのもたいぎいという感じ。




 
 今年、後何回マルクと一緒に山に行けるんだろう。
 マルクと一緒だから海に行ったし、マルクと一緒だから山にも行った。




 マルク、頑張るんだぞ〜!
 中型犬は長生きできるんだぞ〜。だから長生きするんだぞ〜。



 とつくづく思った次第・・・・。