hyla’s blog

はてなふっかーつ!

古本


 家に帰って来ると、小さな包みが届いていた。これはうまくいったか〜?と思って開けたら、やっぱりこれが入っていた。


 この本は、実は昭和60年発行で、今は絶版だ。でも、参考に読みたいと思って、古本などあちこち探してみたのだけど、どこにもなかった。ところが、先日のBIRDERという雑誌の広告欄に某古本屋の広告がでていて、これがあったのよねえ。即、注文のメールを送ったけど、申し込み多数の場合は、抽選だったから心配していたのだ。


 すぐに包みを開いて、ざっと見てみたけど、かなりgoodだ。いや、まさにこういう本が欲しかったのよお!


 日本野鳥の会に入ってなくても、バードウォッチングや鳥の写真を撮ることを趣味にする人は多い。けれど、全く鳥の識別もできない初心者から初めて、識別ができるようになるのは楽しいけれど、ただ見るだけではだんだんおもしろくなくなってくる。だから、いろんな地域へ行って、できるだけたくさんの種類を見ることや、美しい写真を撮ることにこだわっていく。けれど、身近な鳥をじっくり見ているだけでも、いろんな興味深い出来事はあるし、鳥の世界にもまだまだ判っていないことの方が多いと思う。

 ただ、興味深い出来事を見いだすには、やはりそれなりの見方というものが必要だ。それが、多分仮説を持って見るという事であり、そのためには一定の方法で記録をとっていくことが必要である。その具体的な方法が、この本に述べられている。

 
 研究の一つの例として、カモの雄と雌の割合について、調べた例がでているけれど、自分で実際に今この調査をやったらどうなるだろう。本に書いてある通りの結果がでるか、でないか。でるかもしれない。出ないかもしれない。どちらでも、それはなぜかと考え、その理由を解明していくことができる。

 そして、この本にはどのように調査をまとめ、文献を調べ、発表していくのか、そんな方法についても細かく丁寧に述べられていて、まさに、やりたいと思い立てば、すぐに実行できるようになっている。もちろんパソコン通信さえまだまだの昭和60年の本だから、内容的に古くなった事もある。文献の調べ方なんて、今ならデータベースで検索が主流だろう。

 


けれど、生物の世界にはまだまだ判らないことが山ほどあって、そうした事を解明するには、研究者だけでなくアマチュアの力というものがバカにできないと思う。そうしたアマチュアがこつこつと自分の力で勉強していくのに、とっても頼りになる1冊と言えると思う。




 つーかねえ、もっと早く読みたかったよお〜!




 絶版で、古本でもなかなか手に入らないのが最大の問題。