あこがれ

　誰しも、あこがれているけど、やってみたいけど、でもできないことというものがある。私の場合それは
　「いいお酒をたしなむいい女」という奴をやってみたいと言うことである。後半の「いい女」は勢いで付けただけで深い意味はない。問題は、「いいお酒をたしなむ」ことができるという所である。
西村しのぶのアルコール 1 (YOUNG YOUコミックス)のミサオでは無いけど、私にはお酒をおいしく飲める遺伝子はどう考えてもないのだ。だ〜けど、聞くところによると、お酒というのは、特に高いお酒というのはどんな高級ジュースよりも、極上においしいという。
　

　ああ、美味しく、味わってみたい・・・・。

　ということで、買い物帰りにスーパーお酒売り場を眺めてみた。
　
　
　「「久保田の萬寿」という日本酒は、やっぱ、むちゃくちゃ美味しいで。」
　「「久保田の千寿」もええけど、やっぱり萬寿はええで・・。」

　だとか・・・。
　

　売り場を眺めると、確かに「久保田」というお酒はあった。「千寿」だけど、ハーフボトルで4000円弱だ。よく分からないけど、多分これって高いお酒なんだろうと思う。ま、とりあえずこれでチャレンジしてみてもよかろう。

　が、問題は別にある。

　誰が飲むんですか、こんなによっけ？！

　ハーフボトルと言えども、やはりどう見ても700ｍｌくらいはありそうで、あたしは50ｍｌもあれば十分である。となると、
　「余ったぶんは冷蔵庫にでもおいとこうかしら。」
ってなって、
　「あ〜ら、こんな所にお酒が。忘れてたわ。もう古いし、ちょうど料理酒が切れてたし、使っちゃおう。」
なんて感じになって、肉じゃがとかに入れることになるのが目に見えるようである。

　ちょっと、もったいない・・・・・・と思う。よね、普通・・・。　

　ああ、一度でいい、いや一日、いや一時間でいいから、飲める内臓をどなたかレンタルしていただきたいと斯様に思うわけであります。

　ダメ？