hyla’s blog

はてなふっかーつ!

瀬戸内名物

霧の一日



 久々に朝、ゆっくりと散歩してみると、もはや季節は春以外の何者でもない、という事が実感できる。田んぼの畦にはヨモギの新芽が鮮やかだし、白いナズナの花も咲いている。水路にはセリの葉がてんこもり・・・。目につくのが食べられるもの中心というのは、本能のなせる技かしらん?

 ついでに、ハムシとテントウムシも見て、帰った。

 そして、9時前にお茶の稽古に出かけようとしてふと外を見ると、さっきまでキレイに晴れていたのに、あたりは真っ白。濃い霧に包まれて、しまっている。田んぼの上を、川の上を滑って、移動していく霧がはっきりとわかる。



  瀬戸内名物、春霧ですな!

 最近はもはや霧が出たからといって、生活に支障をきたすことはまずない。宇高連絡船も止まらないし(ていうか、もうないし)、新聞も届くし。けど、なんだかこれほど濃く霧が出ると、何となく非日常という感がして、これはこれでとても好きだ。霧の中に入って行けば、出た先は四次元の世界だったりとか、ケン・ソゴルがいるんじゃないか、とか、思うわけだ。←世代がわかるなあ



 霧は昼を過ぎても、珍しいことに夕方になってもまだ残っていた。なんだか楽しい気分で、犬を連れてゆっくり海まで散歩をしてみると、霧に覆われた人気のない海では、ヒドリガモがのんびりと海藻を食べていた。自転車でやって来ていた男子中学生が、海に向かって小石を投げ合っていて、立ち去った後を見ると、砂の上に大きく

 I  LOVE  RIE


と書いてあった。霧に覆われた田んぼの写真を、デジタル一眼レフで撮っている人がいた。橋の上であった小学生の女の子が、「こんにちわ」と言って、すれ違って行った。
  

 のんびりした休日もよいもんだ。