不注意
私は昔っから、割と、いやかなり、ぼーっとしている。特に1つの事をやり出すと、他の事はすぐに失念してしまい、忘れ物とか失せ物とかは得意中の得意だ。まあ、一言で言うと「不注意な奴」である。
でもさすがにもう大人だし、ある程度は気をつけているのだけど、人間の本性はそうそう変わらないものらしい。今日の午後は、それを強く実感させられてしまった。
実は、ため池を巡っていたのだ。別に好きで行っているのはなくて、ため池にカモがきているかどうか、チェックしなければならないのだ。とにかく数をこなさなければならないので、見る、数える、記録、移動、とひたすらにやり続けた。
「とにかく、さっさとすること!」
私の頭にあったのは、これ!
まあ、そうしないと数がこなせないんである。
が、にしても、本日は「そりゃないだろ」ってな失敗の連続。
・まず、ある池に図鑑を忘れた。
・次に、記録用の手帳を落とした。
・最後に、双眼鏡を車のボンネットの上にのせたまま車を走らせた。
ええと、池の縁でカモを見て、エクリプスの識別を確認していたんです。で、図鑑を見て、地面において観察を続けて、終わったところで次の池に急ぐあまり、図鑑を持って帰るのを忘れました!
それから、野帳(野外記録用の手帳)に種類や数だのを記録していたんですが、肝心のその手帳を草むらに落としてました。
でもまあ、どれも次の池で作業している時に気がつきましたから、とりに戻りましたよ。
そして、10カ所目の池でのことでした。最後のその池は大規模農道に面した池なので、車を止めるところもなくて、強引に歩道に車をつけて観察しました。キンクロハジロとハシビロガモとホシハジロがいました。観察している傍を車がびゅんびゅん走りました。かなり危ないです。カモがいるかどうかざっと双眼鏡で確認し、更にフィールドスコープで詳細に数えます。
「さっさと記録だあ。記録完了。よし、急いで撤収!」
三脚を短くして、そのまま車の後部座席に放り込み、車を発進させました。車の切れたところを見計らって車線に入り込み、一気に加速!そのまま買い物をして帰ろうと走っているところで、ふと気づきました。
ボンネットの上。ちょうどフロントガラスにもたれかかるように何かある。何かって、これって、アタシの双眼鏡!
ぎえええーーーーー!
落ちたら、アウトじゃん!
マズイ。そういや車に入れるの忘れてた。ああ、車は走ってるし、お願い、強く揺れないでえ〜!
ええ、大規模農道です。交通量も多いのですよ。車は急に止まれません!ハラハラしながら走り続け、何とか止まったところで、急いで窓を開け、双眼鏡を無事を取り込む事に成功。
やれやれ、無事でよかった。
にしても、こんなんで大丈夫か、自分?