見・た・ぞ〜!
朝起きると、雨が降っていた。秋の雨は、枯葉を落として、落ち葉に湿り気を与え、しっとりひんやりとしている。ぼうっと眺めていたいところではあるが、これがそうもいかない。今日も締め切り間近の仕事をやっつけに出勤なのだ。
食事をして、外を見てもまだ雨は降っている。でも、マルクを散歩に連れて行かねばならない。マルクは当たり前だが、散歩は大好きだ。
が、濡れることは大ッ嫌いだ!
雨の中をとぼとぼと歩く。しっこをして、ウンチをしたところで、マルクはさっさと向きを変え、家に戻りだした。
ええ、ええ、濡れたくない訳ね。わかりました。帰りましょう・・。
家について、玄関の戸を開けると、マルクは急いで飛び込み、廊下を走っていく。そして、右手の台所に駆け込ん・・・・・。
「ずどど〜ん!」
・・・・・・・。
マルクくんよ。いくら足元が濡れていたからって、曲がりきれずに廊下で横転するのはないんじゃないですか?
そう、彼は右手にある部屋に入ろうとしてして、足元が滑って転がって、そのまま廊下を滑って壁に激突したのでした。
・・・・。ばか。