hyla’s blog

はてなふっかーつ!

茶会に参る


 栗林公園の月釜に行った。栗林公園は元藩主の庭園で、結構なお茶室がある。その一つの掬月亭では、毎月各流派持ち回りで月釜(月1回のお茶会)が行われている。今月、10月は表流で、お茶券は有無を言わさず回ってきていたのだ。


 高松での茶会に行くとなれば、往復3時間に駐車代金。茶会なら着物で行ってもいいようなものだけど、袷は暑いし、単衣の着物は適当なものが無いので今回は着物はパス!めんどくさいなあ、ってな気持ちを押し殺し、何とか昼から出かけてみた。2時半を過ぎていたから、もはや最終のお席だ。人数もそんなに多くない。掬月亭は湖の上に張り出すように座敷があって、障子を開けると、水の上を渡る風が気持ち良い。お殿様になった気分でぼーっと、始まりを待った。


 出てきた亭主は、地味な茶色の着物に黒い羽織を着ていたので男性か?と思いきや、女性、それも尼僧だった。なかなかストイックなかっこよさがあって、良いものである。お点前の女性はまだ若い方で、これはあまり慣れてないと見えて、少しお点前の間違いや、タイミングのずれがあったが、まあそれはそれ。


 更に観光シーズンまっただ中の栗林公園だから、観光客の人が茶会に紛れ込んできたりもする。今日のお茶席にも頭の両側を剃り上げて、モヒカンにした黒づくめの男の子とその彼女、なんて人も混ざったりしていた。
 その両側に居並ぶおばさま方(実は全て先生方だったようだ、きゃー恐ろし!)が、笑顔で
「懐紙はお持ち?なかったらこれをどうぞ。」
「そこで、お茶碗を持って手前に2回回して飲むんですよ。」
ってな感じで、お世話をしていたようだ。
 

 でも、長くのばした髪を1つにくくった背広を着た20代男性は、どうやらかなり心得もあったらしい。落ち着いて作法通りにお茶を飲み、真剣に道具を拝見していた。

 
 
 私は、というと、
 「きれーなお姉さんに、優しくしてもらうと嬉しいよなあ〜。」

 と、どこぞのおっさんみたいな事を考えながら、お茶を飲んだ。


 
  

 お茶会を終わって公園を出ようと歩いていたら、前を着物の女性が3人歩いていた。泥染めの大島に赤地の帯が綺麗だった。




 茶会って、くればやっぱりそれなりに楽しい、と思います。