見てみたい
夕方、仕事をしながら雑談をしていた。すると、ふと、上司がこう言った。
「そういや、こないだの休みにおもっしょげなもん、見たで。牟礼あたりでな、国道走っりょったら馬がおったんや。何か模様があったけん、シマウマかと思たら、虎縞なんや。虎縞の馬。」
「は?何ですか?それは。生きてる馬?」
「そや、元は普通の馬やと思うけど、黄色地に黒の模様があるんや。」
怪しい。怪しすぎる馬だ。いったい何故そのような馬が(だいたい馬だよ。馬。今時国道に馬!)いるのだ?
皆それぞれ口々に自分の推測を述べあう中、そこにやって来た生粋の志度人がその正体を教えてくれた。
「ああ、あのおっさんですか。有名ですよ。もともと馬が好きで、馬をこうてるんですよ。それで、よう馬でいろんな所に行ったりするんやけど、ついでに阪神ファン!毎年ではないけど、阪神の調子がよかったら、自分の馬も阪神カラーに染めてしまうんです。」
なんとなー!馬はえらい迷惑ですなあ。いったいどうやって何で染めるんでしょ。それにしても、その馬ぜひ実物を見てみたい。
「どこ行ったら、見れるんですか。そりゃ一度みてみたいわねえ。」
「あー、国道とかを歩いとることもあるけど、今度の志度の祭りでも出ると思いますよ。まあったく、シマシマにすると、有り難みもへったくれもないんやけどな。」
は?
何と、秋祭りにその馬は良く出るのだそうだ。しかし、阪神が好調の年、阪神ファンの飼い主によって、馬は虎縞になり、それで祭りに出る。
黄色地に黒の虎縞の馬による祭り・・・・。
こ、これはぜひ見てみたいものである。
にしても、阪神ファンってば・・・・。