日本の未来は・・
ベネッセの人の話を聞いた。勉強しなくなった最近の若者に対し、どのようにすれば勉強するようになるか、というお話。
最近の若者の特徴は?というと、全体に話をしても、自分の事だとは決して思わないらしい。個別に話をしなければ自分の事だと思えない、更に動かない。では、そうした若者に勉強させるようにするのはどうすればいいか?というと、個別懇談をまめにやることなのだそうだ。大変だよねえ〜。
その話を聞いて思い出したのが、この本。
- 作者: 香山リカ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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香山リカが神戸芸術工科大学での就職委員(に、似合わない!)の経験を元に書いた本だけど、まあ現状はそれなりに分析しているものの、就職しない若者に対しての方策は?というと、かなり哀しい。だって、これに関する章のタイトルからして「打つべき手があるとすれば」ときてる。「ある」ではなく「あるとすれば!」である。
自己肯定感が異常に低く、かつオンリーワン幻想が強く、自分について真剣に考え、仕事にやりがいを見いだそうとする(やりがいのないと思える仕事をやりたがらない)若者対し、どう働きかけるか?
答えは、「まあ、とりあえず何かやってみた方がきっといいよ。夢や希望が無くてもとりあえず就職を!」というメッセージを送り続けること。それも与えられたメッセージに「個別性」を感じられないと最近の若者は反応しないから「回りの大人が根気よく若者に働きかける。」こと、だという。
いやあ〜。最近の大学生って、そこまでしなけりゃダメなの?大学の先生もしんどいだろうなあ、とつくづく思う。
この「個別性(まさしく自分に送られているメッセージだと感じる)」って、実に回りの人間に手間暇かけさせる特性で、大学まではいてくれる、迷惑かけても暴言をはいてもそれでも何と面倒をみてくれる「先生」ならいざ知らず、会社がそこまで若者の面倒を見るか?といえばとてもそうとは思えず・・・。
日本の未来の暗さをつくづく実感。