hyla’s blog

はてなふっかーつ!

魚採り

 
職場の60㎝水槽が寂しい。ということで、川に魚を採りに行った。太ももまでのゴム長にタモ網、ふた付きバケツに麦わら帽子。これで採集準備は万端である。

 
 向かったのは近くの川。香川の川だからして、水量はいつだって少ない。殊に今年は雨が少なくて、そろそろ川の流れが寸断されつつある。所々に残った水たまりだって、何時干上がるやもしれない。でもそんな浅い水に入ると、これが思ったよりも冷たく気持ちいいのだ。台風によって根こそぎ流されたようでいて、アシの根はしっかりと残っている。暖かくなるのと同時に伸び出し、今や背丈を超えるほどに高くなったアシの陰にあって、浅いながらも水は澄んでひんやりと冷たく気持ちいい。

 
 川岸に沿ってタモを使うと3、4㎝の小さなフナが入った。テナガエビも捕れた、スジシマドジョウにヨシノボリ。それに大量のヌマエビなどを30分ほど採り、休憩をとる。

 
 アシで、川の両側は全く見えない。ただ、川の下流と上流にだけ、少し流れが見える。けれど、その流れもすぐに曲がって、見えなくなっている。流れの縁の草は、私が踏みつけたから少し乱れている。その上をクモが慌てて走っている。アシの高さすれすれを、アゲハが飛んだ。不意にツバメが空を横切る。踏み荒らして濁った流れも、もう澄み始めている。カワムツの小さな稚魚がゴム長の周囲を泳ぐ。


 静かで誰もいなくて、吹く風が心地よい。

 
 いい年をして、やっぱり魚採りはやめられません。