男女共同参画社会研修ビデオ

　夕方から妙に冷え込んで、寒いったらない。だのに、会議の後は、「研修」ということで「男女共同参画社会を目指す」文科省推薦のビデオを見なくちゃいけなくて、この３０分ってムダだよなあ。と思うことしきり。

　
　いえ、趣旨は理解しております。が、そんなもん、どういわれようともやりたくないと思っている人間は絶対に変わらないわけで、ビデオごときで変わるまい、と思うわけだ。実際、ビデオの後に「何か洗脳されとるみたいやな。」とぼそりとつぶやいた声を私はちゃんと聞いたぞ。

　
　ビデオは、家事に協力的な夫と明るい笑顔の妻の家庭と、「家事や子育ては女の仕事だろう。それも出来ないのに、仕事をしたいなんてのはおまえのワガママだ。」という夫と不満そうで暗く子供に当たる妻の家庭、というまあ絵に描いたような家庭がでてくるわけだ。で、ビデオは当然前者を推奨しているわけで、その論に則れば、見ている男性も家事をしなくちゃいけなくなるし、「いや、わかっとるけど、正直そんなんこらえてほしい。」と思っている男性は多かっただろう、とは思う。あるいは「やってもいいけど、仕事仕事で毎日遅いのに、自分はムリ。」とかね。

　実際、最近は「行き過ぎた男女平等教育が問題を生んでいる」とか、男女平等論については逆風が吹いてます。
　
　
　こういう現状だと、女性は結婚したらほぼ確実に仕事と家事、場合によっては子育てと介護の全てがおっかぶさってくるんだよなあ。あな、恐ろしや！とすると、少子高齢化は加速して、労働力が減って、景気が落ち込んで、年金は破綻して・・・・・。
　
　
　
　
　と、ビデオを見ながらつらつらと現代社会の行く末について思いを巡らしておりますと、くら〜くなってくるわけです。

　「研修」が終わって出てきてみたら、外の寒いこと寒いこと。

　明るい未来って、どこかにあるんでしょうかねえ。