有意義な一日
土曜日なのに、仕事であった。というか研修でした。内容は
「電子顕微鏡を使ってみよう!」
という内容です。ひょっとリストラされた時に少しでも役に立つかもしれないスキル、には絶対になりませんが、誘われて参加してみました。今日と明日の2日間に渡って(休みをつぶして)行われます。場所は県内の大学の農学部。朝9時に集合です。
で、出席者は16名。こんな研修に、自発的に参加(希望者参加です。日当でません。)しようなんて人間達です。それなりに一癖も二癖もあるような人が多いです。まず、持参した「自分が電子顕微鏡で見てみたいと思うもの」からして変です。
・玄米
・活性炭
・花粉(この辺までは普通)
・カとハエ(この辺から少し怪しい)
・何か知らん小さい昆虫3種
・ハエトリグモとベンジョバチ
・カビの菌糸(かなり怪しい)
・粘菌の子実体(普通の人はそんなものをもってはいない!)
・棒状眼のショウジョウバエ
(染色体が重複して眼が細長い棒状になる突然変異体!何でそんなもん持っとんか謎!)
・何か判らないけど、枯れ葉に付着してた粘菌かカビか、何かわからん謎の物体!
そして、いよいよ研修が始まっても、その発言のシュールさに唖然というか、おもっしょいわあ。
今回の活動は、大きく2つの活動から成ります。
1.非常に水分を多く含む生物資料を脱水する。
2.走査型電子顕微鏡で、いろいろなものを見る。
という2つです。脱水は時間がかかりますので、脱水を行いながら、平行して持参した試料を電顕にかけるべく準備をしました。
電子顕微鏡をとるためには、真空で放射された電子線に対しうまく反応するように、金属の薄膜を試料に蒸着させます。今回はプラチナ蒸着です。
蒸着中の機械を見ながら
「おー。でっきょるでっきょる」
「これって、何でもつくんやったら、もっと他のもん入れたらおもっしょいやろな。」
「お金とか入れてみる?」
「金属の輪をつっこんで、指輪とか?」
「いやそれより、そこら辺の何か甲虫を捕ってきて、金蒸着するとかどうや?で、Fくんに見せる。」
(彼は虫マニアです。)
「新種やぞ、言うたら喜ぶかな?」
「ほな、名前もつけてやらなあかんな。ゾウムシならキンゾウムシとか?」
バカな話が、どこまで続いていきます。
こちらでは、試料台の上に、持参した物体を付着させています。
「うーん、ここのスペースがまだ余っとるなあ。もったいない。何かないかいな?」
「あら、ショウジョウバエおるやん。これ、どお?」
「おっ、ええやん。これ、いこ。おい、まてっ!」
いきなり、机の上を歩く(生きている)ショウジョウバエを捕まえてます。
ということで、4時すぎまでみっちり実験で、ディープな一日でございました。
ああ、楽しかった。
明日は、本日調整した試料を電顕で見る予定です。ちなみに、我が班のモノはヨーグルト!明治の製品ですので、ブルガリア菌やサーモフィルス菌が見えるでしょう。楽しみです。