hyla’s blog

はてなふっかーつ!

リベンジ

崩れた谷

 
 本日は、里山登山に再チャレンジである。先日は無惨に敗退し、登頂できなかった。今度こそ!である。犬は何も知らずに、気持ちよさそうに日だまりの中でうたた寝をしていたが、私の格好を見て「山!」と気づいたようだ。
 「わんわんわんわんわーん(お姉さん、僕行く、僕行く)」と鳴き立てた。時間を十分にとり、12時前から登りだした。
  
 まず、登山道入り口にくる。先日間違えたところへ来た。今度はすいすいと谷を横切り、赤いテープで示された登山道に入った。登山道に入ると、見慣れた景色に安心する。登山道の中は、思ったほどは崩れていない。すいすいと登る。右手には、大きく変形した谷が見える。先日間違えて登った谷である。あのとき、上を見上げていたら、道がそこに残っているのが判ったのではなかろうか、と思うとむちゃくちゃ悔しい!
 
 行く手を倒木が遮った。倒木だけではない。土砂がその背後に流れ込んでいる。どうも小さな谷から土が流れ込んで、道を覆っているようだ。そんなところが何カ所もある。そのたび、木の上を乗り越え、這いくぐって進む。
 やがて、谷を横切る地点にさしかかった。ブロックを積み、土止めをしていたところである。・・・・。ない、ブロックがない。谷がそのまんま、いやもっと成長して道を横切る。しょうがないので、谷にまで降り、再び上がる。道の続きは、相当知っている人でないと、判らないだろう。が、ここでも赤いテープが小さく目印をしてくれている。ごめん、同僚よ。テープが判らないって文句言って。赤いテープは、役目を果たしてます。
  
 再び谷筋に入った。とたんに道は荒れる。
 大量の倒木と土砂で道は寸断される。真新しい断面を見せる大きな岩が転がり、それを乗り越える。岩の表面はつるつるとして、白っぽい地色に桃色の粒が見える。典型的な花崗岩である。これで墓石をつくれば、きっと高い事だろう。

 道は元々、谷を何度か横切りながら続いている。そういうところは、だいたい倒木と土砂攻撃をくらう。犬は楽しそうに、駆けていく。
 「君、いいけどムリは禁物だよ。14才なんだからさ!」と、声を掛けるが、しらんぷり!
 「遅いでない。お姉さん、なんしょーん?」と戻って来ては、再び駆けていく。こっちは、必死で登り降りる。
 
 嬉しいことは、それでも自分が登山道を歩いている、とわかること。壊れたところを見て、いつもの見慣れた道、木やシダやそういったものを見ると「君たち、よくぞ残ってくれた!」と言いたくなるのである。

 やがて、尾根筋にたどり着いた。いつもの「頂上まで、後120m」の看板を見る。尾根筋はほとんど無傷である。ウリハダカエデの紅葉を見る。ヤブツバキのつぼみが抜群にきれいだ。というか、そういうものを見ながらでないと、一気には絶対上がれません。ぜいぜい。木を透かして、頂上が見えました。後、少し・・・。足が重い。体が重い。重力が重い!
 
 と、やっとゴールです。着きました。着いたのよお!頂上から見る景色は、ホント久しぶり。一応、頂上の神さんにお参りしてぼーっとします。静かです。誰もいません。
山小屋に入るとノートがありました。一筆書きます。
 

 帰りは、尾根筋を通って帰ることにしました。尾根筋は、登ってきた道に比べると、遙かにきれいに残っています。登山口だけは、少し荒れていますが、他はだいたい判ります。
 
 で、2時間45分で、登山を終えました。




 帰って来て思うことは、
「荒れまくりで、登山困難な現在のこの山を登るのは、やはり馬鹿だな。」という事です。馬鹿というのは楽しいことです。
 さあ、みんなで馬鹿になろう!