hyla’s blog

はてなふっかーつ!

カマドウマ

 
 朝早く、まだ暗い時間に階下に降りると、マルクは座布団の上で気持ちよさそうに眠っていた。近づいても、全く気がつかない。傍に座り込んで、じっと眺めてみるが、全く起きない。野生の本能というものは、どこかへいってしまったようだ。

 と、その時座布団の隅の方に、何か黒っぽい枯れ枝のようなものがあるのに気づいた。散歩の時に、マルクの毛についてきたものだろうか?薄暗がりの中、手にとってみた。

 ・・・・・。こ、これは感触が違う!


 明るいところで、眺めてみた。掌にあったのは、カマドウマ!

 あれまあ、こりゃまた・・・・。


 そろそろ冬です。だいぶん寒くなって、冬を越すために物陰に入り込もうとして、間違って家に入り込んで来たわけですね。で、マルクが見つけてしまった、と。そしてきっと野生の本能で・・・・。(こんな時には、野生の本能出すんだから!)

 ああ、もったいない!どうして殺すんだろ!


 カマドウマは昔はよく物陰にいて、「便所こおろぎ」とか、呼んでいましたが、ここしばらく滅多にみません。ちょうど、これについて書かれた面白い本を読んでいたし、飼いたいと思っていたのですがね。丸っこい体と、不釣り合いに長い繊細な触角。カワイイと思うのは私だけ?

 でも、カマドウマが1匹だけしかいないってことはないでしょう。ひょっとしたら、我が家の床下あたりででも、他の個体が集団で越冬しているのかもしれません。静かに静かに、長い触角をふるわせて、半分眠りながら春を夢見ているんでしょうかね。だったら嬉しいな。