hyla’s blog

はてなふっかーつ!

いろいろ眺める


 天気も良かったので、久しぶりに山へ出かけた。もう空は夏空。山は新緑ではなく、緑陰に近くなってきている。

 それでもまだ、今年開いた葉は柔らかくて、そんな葉にはたくさんの虫がいる。イモムシに丸くかじられているもの、糸で綴られているもの、オトシブミに巻かれているものなど、ついている虫の種類は様々。でも、一番イモムシ類が多い。
 先日、高徳線が、徳島との県境で、落ちてきたイモムシの体液でレールが滑って坂を上がれず運休になったらしい。確かに今年は、イモムシがたくさんいるような気もする。


 特に今日見た植物の中では、アカメガシワがよく食われていた。中には、ほとんど食われて葉がなくなってしまっていたものもあるところからして、アカメガシワが美味しいのかな?
 小さな枝にもたくさんのイモムシがいて、一応枝に擬態しているつもりらしいけれど、これはあんまり擬態できていないね。
 それから、何だか二つの突起をもつ奇妙なイモムシもいたけど、これは何なのだろう。不思議な形だ。 
 


 そうやって、座り込んでじっと眺めていると、いろんなものが見えてくる。歩いているだけでは見落としてしまうような小さなものが、少しずつ見えてくる感覚はとても好きだ。何も持たずに、目的もなく、ただぼーっと眺めるのはとても楽しい。
 
 幹の上では小さなキクイムシが歩いていたし、樹液の出ているところでは、ヨツボシケシキスイに、ありさん。アリは、腹部に白い点が見えるけど、ナワヨツボシオオアリなのかな?トビイロケアリもいたし、そうすると綺麗なアオオビハエトリもいた。
 

 
 それに、上の方にはこんな不思議な繭が見えたし、地面にはゴホントゲザトウムシ。これは特に、この時期見ることが多い。それに夕方の方がよく見るなあ。
 

  
 けれど、そんなたくさんのイモムシは、同時に他の生きものの絶好の餌になる。これは、白い模様があるので、モンシロサシガメ?今日は結構このサシガメを見たけれど、葉に止まって動かないものがいたのでよく見ると、お食事中。


 
 そうやって、ほんのわずかな距離なのだけど、たっぷり時間をかけてうろついて下りてきたら、大きなクワの木が切り倒されてしまっていた。幹の直径が30cmほどもある大きな木だったのに、もったいないことだ。今日切られたらしく、まだ新鮮な葉のついた枝を見ていると、こんなものがいた。


 クワゴじゃないか!昔、蚕のご先祖様といわれるこれを見たくて、桑畑をさんざん探したけど、見つけることはできなかった。クワゴだよね。気を付けてみると、あちこちにいて、あっという間に10匹ほど見つけた。クワゴはクワの葉しか食べないから、このまま放置すれば、餌がなくなって死んでしまうだろう。そこで、かぶっていた帽子にそっと入れて、持ち帰った。
 クワゴを見捨てるなんてことはできない!クワゴだよ。クワゴ。お蚕様の、そのまたご先祖様を、放置するなんてできない。

 
 明日、まだ残っている別の木に連れて行こう。