hyla’s blog

はてなふっかーつ!

春は来ている


 久しぶりに、山へ行った。先日確認したアカガエルの卵を確認したかったし、だいぶんぬくくなったから、それ以外もいろいろ出始めているだろう。


 山道の差し掛かると、山の木々はもう小さな新芽が膨らみ始めていて、色は少し赤みを帯びてきた。足元には、タンポポも咲いている。それに、タチツボスミレも咲き始めている。けれど、スミレと一緒によく見る、ビロードツリアブはまだ見なかった。
 

 
 目的はアカガエルの卵だけど、とりあえずはそこら辺中をいろいろ眺めてみる。石を見ればめくってみて、枯れ木を見れば中をちょっとだけ見てみる。すると、石の裏からは、こんなカマドウマが出てきた。種類はわからなくても、カマドウマは大好きだ。なんとなく、それだけで嬉しい。それから、朽木を崩すと、黒くて虹色光沢をもつゴミムシダマシ。ニジゴミムシダマシで良いのかな?
 



 こうやって丁寧に見ていけば、もう至る所で春を待ちかねるように活動し始めている生き物を見ることができる。朽木でも、日の当たる表面を少し崩すと、ルリアリがたくさんの卵を抱えているし、石の裏でも産卵しているアメイロアリがいる。


 そういうものを見ているだけで、荒んでいた気分は少しずつ柔らかになっていく。やけ食いや、やけ買いよりずっと、こういうことをしている方が、私には効果的。だから、落ち込んでいる時には無理して頑張るのではなく、傍目には努力を放棄しているように見えても、外に出てほけーっとすることにしている。とことん落ち込むより、そうやって何とか働き続けられる方が、ずっと良いと思う。
 そして、帰るころには、こんな細やかなものでも綺麗だなと思えるようになってくる。先の日の雨で十分に湿り気を含んだ苔の、胞子体についた雫の何ときれいなことだろう。こんな雫とともに、胞子は地面に落ちていくのだろうか。それから、咲き始めたヤシャブシの花。黄色味を帯びた緑の花が、光に輝くようになれば、もう春だ。
 


 水辺の砂地で石をめくると、石の裏ではスナゴミムシダマシの仲間が、たくさんいる。これは交尾中だったのだろうか?


 そして、水の中ではカエルが育ってきている。



 嬉しい。