hyla’s blog

はてなふっかーつ!

春の海岸

 朝から雨だったので、出かけるのは止めようと思っていた。けれど、雨といっても小雨ばかりなので、3時すぎに海へ出かけることにした。
 理由は2つ。1つは、今日は大潮で潮が良く引くということ。だから、また海の生き物を採ってみたい。それともう1つは、海岸のハマエンドウを見たかったので。いつも行く海岸には、ハマゴウは無いけれど、代わりにハマエンドウがたくさんあって、ここにはマルハナバチがよく来る。今年ももう花は咲いただろうか。そして、マルハナバチは来ているだろうか?



 と言う事で、海岸へつくと、まずはハマエンドウの確認。

 もう、花はだいぶん咲いているけれど、まだ蕾のところもあって、観察にはちょうど良さそう。ただし、さすがに小雨の夕方に飛ぶ物は見えなかった。また天気の良い日に、確認してみよう。



 そして、次は昆虫探し。
 

 昨日からの強い風のせいか、瀬戸内海にしては、とても波が荒い。空の色も鈍色だし、巻き上がった砂で海の色も濁っているけれど、さすがに大潮で浜辺は随分広くなっている。奥の方では、激しい波でたくさんの海藻が打ち上げられて、厚さ10cmほどにもなっていた。そうなると、その海藻を拾いに来ている人もいて、多分テングサを採っているのだろう。
 そんな人を尻目に、手頃な大きさの砂のあるところを選んで、早速トレイに砂を掘って入れた。深さは30cmくらい。もっと掘ればいいのかもしれないけれど、すぐに崩れる砂を深く掘るのは難しい。



 そして、待ち時間に、また奥の岩場で生き物を眺めた。地面に転がる石を適当にひっくり返すと、タマキビがぱらぱら落ちて、トビムシが跳ねる。けれど、そんな石の下には、時々薄黄色のものが歩いていてハネカクシだったりする。潮が満ちれば海の中になる石の下で、よく生きているものだ。そもそも餌は何を食べて居るのだろう。
 大きなのと、小さなものは、さすがに別種だろう。ここでは、大きな方が多い。


 それから、今回こんなものもいた。大きさ1mmという、何とも小さな生き物。脚が6本だから昆虫だとは思うけれど、一体何の仲間かもさっぱりわからない。そもそも、これは幼虫なのか、成体なのか…?


 そして、これも見つけた。10cmほどの、大型のハゼ。調べて見ると、どうやらドロメという魚らしい。こういうのは、やっぱり見つけると嬉しい。



 そして、いよいよ砂の中の虫ちぇーっく。

 
 今回は、一つ目のトレイから、いきなりたくさんのハネカクシが出てきた。ただし、肉眼でみても、黒っぽくて、前回とは違うものだという事だけはわかる。小さなハネカクシは、こぼれた砂に隠れて採りにくいけれど、トレイを傾けると、下の方へ自分から動いていく。多分下の方へ異動する性質があるのだろう。それをどんどん、採ってみた。



 そして、帰って実体顕微鏡で見てみると、こんなものだった。

 一番上のハネカクシが、猛烈にたくさん採れたもの。後の処理の事を考えると、全部採らない方がいいのかな?と思いつつ、とりあえず全部採ってみたら、中に少し違ったものも入っている。サイズは同じでも、頸が細いハネカクシが1個体。それに大きさ何と1.5mmほどの、小さな小さなハネカクシ。つか、こんなサイズ、採りたくない!これって、乾燥すると絶対1mm以下になるぞ〜。
 生息場所から考えると、海水の入ってくるような環境で生息しているのだろうけれど、なんだろ、これは?


 それから、更に探すと、こんなものも混じっている。
 


 3月にも採った、頭に点(単眼?)のあるハネカクシ。今回は、黒いハネカクシがとてもたくさん採れたのに、これは3匹だけで、先月の方がたくさん居たのではないかと思う。黒いハネカクシは、寒い時期には採れなかったけど、このハネカクシは逆に、夏になると居なくなったりするんだろうか?


 でも、それを確認するには、定期的に採集しなくちゃいけない。季節と共にどう変化するのか知りたい気持ちはあるけど、標本が増えるのは困るなあ。