真っ当に料理
午前中のお茶の稽古の後、久しぶりに買い物に出た。
と言っても、行ったのは近くの農協で、買ったのは野菜。
このところ忙しくて、何だか手間いらずな素麺ばっかり食べていたので、野菜を思いっきり食べたくなったのだ。少し暑くなった頃に、素麺は素晴らしい食べ物だ。私は小豆島素麺「島の光」を買っているけれど、ゆで時間は2分もあれば十分。お湯を沸かすところから初めても、5分でさっぱり食べられる。素麺は素晴らしいファーストフードだ…けど、それだけ食べてると飽きる。おかずというものが欲しくなる。
それも閉店間際に半額で買ってきたコロッケとかでなくて、ちゃんとした美味しいお野菜を食べたい。味の濃い野菜を食べたい〜!とすごく思ったのだ。
農協は朝の7時半からやっているのに、私の行ったのは12時前だから、当然一番良いのはもうない。けれど、それでもスーパーで買うよりは安いし何より新鮮。
さっと見て、ひん曲がったキュウリとほりたての人参とインゲン。それにちょっと贅沢してズッキーニを買った。青梅と山椒の実もすごく惹かれたんだけど、梅シロップは去年のだって一昨年のだってまだ残っている。この上更につくる容器がない。山椒も、去年買って冷凍したのがまだ使い切れていない。ぐっとこらえてそのまま今度はスーパーに行った。
買うのはもちろん、キュウリ用のもろみ。やはりマルキンのもろみが一番なじみがあって好き。高いものではないので、ここは一気に2袋購入。それからトマトの水煮の缶詰と、農協では売り切れていたナスやなんかを買って帰った。
そして、料理に取りかかる。
まずは、ナスだの玉ネギだのを適当に切っておく。鍋を加熱して油が回ったら豚肉の細切れと玉ネギをちょっと炒めて、そこへトマトの水煮を投入。すかさず切っておいた他の野菜をどさっと入れて塩を振ってそのまま弱火で放置。
ラタトゥィユのできあがり〜。
ついでに、冷凍庫から山椒をだしてちりめんと一緒に醤油とみりんと砂糖で炊いたら、ちりめん山椒のできあがり。
そして最後に、冷蔵庫で冷やしておいた曲がりキュウリ。表面は粉を吹いて棘は痛いくらいしっかりしている。それをごしごし洗ってピーラーで皮を適当にむけば、むいた瞬間に表面から水気が吹き出てくる。それを包丁で切れば、中心までしっかり青くて、青っぽい匂いが立ち上る。もうね、スーパーで買うのとは、やっぱり鮮度が違うのでありますよ。
と言う事で、白いご飯にちりめん山椒。ラタトゥィユにもろキュウ、というなんだか訳のわからない取り合わせになったけど、でも美味しかったから良いんだい!やっぱ、新鮮な食材は、美味しい。
で、ちょっと思った。
私は別に料理は全くできない訳ではない。多分家事の中では好きな方だろう。けれど、ここんとこ9時過ぎて帰ってくることが多かったし、そうなるとやっぱりまともに料理する気がおきなくて、ついつい素麺とか店屋物に走ってしまうのだ。料理もしなかったし、部屋も片付かない。
でも、きちんと料理する事は面倒でもあるけれど、一方で美味しく、それに食材が料理に変わっていく過程は、ちゃんと自分にはそれができるという事が目にみえて、嬉しい。だから、毎日の中でも料理とか簡単な片付けとか、そういうことをやるだけの気力があれば、それができる事が力になって、ちゃんと他のいろんなことが回っていくんだろうなあ。けれど、それができないとき、できないことが情けなくて、余計ストレスが溜まるんだ。
と言う事は、やはり気力のキープが大事。
とりあえず、来週は仕事時間が連続12時間を超えたら何が何でも帰るぞ〜!