クレソンづくし
今日もまた、クレソンを摘みに行った。
近くの川のクレソンは、去年の夏の台風で根こそぎ流されたので、もう生えないと思っていたら、これが全然。種や残った根や茎から少しずつ成長し、秋の終わりには、またちょうど良い大きさのクレソンが川に群生することになった。しかも、今年は雨が少なくて、川の水の少ない。ということは、河原に下りやすい。更にこの寒さと小雨で野菜は高値。となれば、クレソンですよ。
で、クレソンを採っては、料理にいそしむ。
河原に下りて、摘む場所を探すと、さすがに寒くなって、所によっては、霜を浴びて葉が紫になったり白く枯れているところもある。けれど、水辺では水の暖かさのためだろう、この時期も勢いよく緑の葉が茂っている。太陽を一杯に浴びて育ったクレソンは、驚く程太くてみずみずしく、引っ張るとポンっと音を立てて折れる。贅沢に枝の先の15cmほどしか摘まないけれど、それでもあっという間にクレソンで買い物袋は一杯になって、摘んだ指先には甘い香りが残る。
そして、持ち帰ったクレソンは、そのまま洗い桶でざっと洗って、塩ゆでする。生で食べるより、その方がぐっとたくさん食べられるし、料理も多様なのだ。
クレソンはオランダガラシという和名の通り、辛みがある。冬でもあるし、この辛みが食害を防ぐのだろう、ざっと洗っても全く無農薬だけど、ほとんど虫はついていない。大きめの鍋に湯を沸かして塩を入れ、一気に根元の方からお湯に入れると、ただでさえ緑の葉は、更に鮮やかな緑になりながら、あっという間に嵩が減る。あっという間に柔らかくなってしまうから、一通りお湯を通せばすぐに冷水にとらなければならない。それを切りそろえれば、準備完了だ。そのまま何にもつけずに口に入れると、ほんのり甘くて柔らかい葉は、旬のほうれん草の味に似ている。だから、ほうれん草で作る料理なら、ほとんど何でもクレソンでできる。
ベーコンなんかのお肉と炒めて塩こしょう。
油揚と一緒に煮浸し。
辛子と醤油で、辛子漬け。
豆腐で白和え。
ゴマでゴマ和え。
ピーナツ和えに、胡桃和え。
オリーブオイルとニンニクでペペロンチーノ
ショウガ醤油でいただいて、あるいは削り粉と醤油をかけていただく。
大根の塩もみと一緒に、ナムルにもした。
お味噌汁の具にもしたし、洋風のスープにもした。
全く万能選手だね。
毎週のように摘んで、でもまだまだ河原にはクレソンがすくすく育っている。
クレソンは、美味しい。そして、栄養価も高いだろう。
が、そろそろレパートリーが…。
新しい料理法はないものか…。