hyla’s blog

はてなふっかーつ!

ツマグロヒョウモン


 少し仕事で家を空けていて、帰ってきて家に入ろうとして裏口近くでこんな奴に気がついた。


 図鑑を見なくてもこの特徴的な色と形はすぐわかる。これはツマグロヒョウモンの幼虫である。

 ツマグロヒョウモンの食草はスミレなので、春に繁茂したパンジーなんかでよく見るが、この暑い最中に見るとは思わなかった。で、何についているかというと、裏口に茂っているニオイスミレについていたのだ。なるほど、確かにニオイスミレはスミレ科だ。

 
 ニオイスミレは多年草で、一年中緑の葉を茂らせている。つい先日までは裏口に生えているニオイスミレの緑は直径1m近いマットを形成していたのだけど、いつの間にか根とわずかな茎を残して全て食われてしまっていたのだ。そしてそこにいた幼虫はなんと12匹!

 こんだけいれば、そりゃ丸裸になるのも無理はない。


 幼虫の半分くらいはもう終齢幼虫だけど、中にはまだ小さな個体もいる。残った緑の葉はごくわずかだし、後はスミレ科の植物なんて今の時期にはない。ということは、最後の方は個体は飢え死にするやもしれない。



 
 どーして、ここにこんなにたくさん産んだ〜!
 ツマグロヒョウモンの母さん蝶は、その辺は考えずに卵を産むのだろうか?


 
 チョウは卵は食草にバラバラに産み付けるものだ。この時期には確かにスミレ科植物は少ない。少ないスミレを探して、他には無かったので、生じた卵の全てをここに生み付けたのだろうか?産みすぎで餌不足になる、という判断はあまりしなかったのか?
 というより、どのようにして一カ所に産む卵の数はコントロールされているのだろう。もし、食草が豊富にあれば、もっと分散しただろうけど、一カ所に何個産んだところで、他へ移動しようとするのだろう?


 同じような事は、春の終わりのパセリでもよくおこる。5月頃、大きくなって薹のたったパセリに春に生まれたキアゲハは卵を産み付ける。けれど、どんどん成長する幼虫に対して、パセリはもうそれほど大きくならないから、最後の方の幼虫は葉どころか茎まで囓って、でもそれでも十分には大きくなれない。


 産卵するときに、どのようにして一カ所に産む産卵数は調節されているのか、ちょっと興味あるなあ〜。もう調べられているんだろうか?グーグルスカラー様にでも聞いてみようか?