侵入者

　夕方、帰ろうかな？と思いながら廊下を歩いていたら、突然何かがあいてる戸から飛び込んで来た。飛び込んできたのは、スズメ大の３羽の小鳥で、パニクりながらもそのうちの2羽はすぐに出て行けたが、1羽が取り残されてしまった。

　
　軽く衝突して窓枠に停まって、あたりを見回す鳥は、全体が灰色で薄く緑がかった部分がある。って、シジュウカラじゃん！それも、どう見ても幼鳥。つーことは、さっきのは親子だったってか？
　慌てて外を見ると、確かに窓の外の松の木で、焦ったように鳴いている鳥がいる。親鳥だろう。

　それに応えるように、幼鳥は飛ぶのだけど、窓ガラスがよくわかっていなくって、またごんごんと衝突を繰り返す。

　ええい、このままじゃ死んじゃうかもしれないし、出られても親鳥とはぐれないとも限らない。ここは網しかないか？

　と判断して、部屋にとって返して、捕虫網を持ってきた。そうっと構えて、飛び立ったところをすかさずキャッチして網を反転させて無事保護。

　そのまま外に出て、そうっと鳥さんを握って網から出した。網は柔らかく鳥さんを受け止めたから、怪我もなさそうだ。頭の部分の羽が少しだけ抜けてハゲになったが、別に問題はなかろう。

　せっかくなので手の中の鳥さんを、撮らせてもらって、更にもう一枚とおもったところで、鳥さんはするりと手の中を抜けて飛んでいってしまった。

　ま、目出度し目出度しということで…。