hyla’s blog

はてなふっかーつ!

セーター


 冬は寒くて嫌いだけど、冬の服は、特にセーターは好きだったりする。

 手編みもするけれど、いろんな国の伝統的な技法や模様を編み込んだものは特に好きだ。北欧の編み込みのセーターや、びっくりするほどモダンで派手で、でもしっくりとくるペルーのアルパカのセーター。イギリスの編み込みのガーンジーセーターやファアアイルセーターに、カナダのカウチンセーター。

 もちろん正真正銘田舎な我が家の近所では、そういうセーターはまず手に入らない。けど、ネットではそういう輸入物のセーターが売られていて、ついつい買ってしまいたくなる。で、1ヶ月ほど前に見つけたのがこのセーター。

  世界のセーター・ニットを直輸入&販売 伝統柄や珍しいデザイン、入手困難なセーターがたくさん
 


 オーストラリアのアボリジニの模様をモチーフとしたという、とてつもなく派手で、でも魅力的なセーター。いいなあ、と思う。すごく好きだ。でも、男物だし、いい加減チビな私にはサイズが合わないし、そもそも全然似合わない。だから買わない。でも好きだ。


 買わない、つか買えないのにそれでも時々ふと眺めてみて、なぜこれが好きなんだろう?と考えた。

 
 
 で、答えは多分、死んだとーちゃんが着そうなセーターだから、なんだと思う。


 うちのとーちゃんは、割とおしゃれだった。田舎者なんだけど、映画俳優のような格好をするのが好きだったし、年代の割には背も高かったので割とそういう格好がよく似合ってたりした。ベレーをかぶったりして、日曜画家みたいに気取ってみせるのも好きで、そういう時、びっくりするような派手なセーターを着こなしてたりした。そういうとーちゃんが着たら似合うだろうなあ、と思ったりしてついつい惹かれてしまうのだと思う。

 もし今も生きていたら、もう70代なんだけど、それでもプレゼントしたなら、真っ白な頭でこのセーターを着こなしたかもしれない。でもって、恥ずかし気もなく「娘がプレゼントしてくれて・・・・」って吹聴したのではなかろうか?
 なんちゅう事を考えるていると、何となく懐かしく暖かく、でも人恋しくなるもんだ。


 
 世の中はクリスマスだったりして、誰しもが誰かを喜ばす為に一生懸命プレゼントを用意してたりするのだろうけど、だからついついこんな日には、だったら誰か私を喜ばすためにこのセーターを着てくれないだろうか、とふと思ったりするのだ。か〜なり人を選ぶセーターだし、自分のおしゃれにこだわりがあったりあるいは全くなかったりで、こんなセーター絶対嫌だって人もいるだろうけど、だけど、そこは我慢して一回だけでも着てくれないだろうか・・・・・と考えてみる。



 だけど、多分もしそういう奇特な人がいたとしても、私は絶対そういうセーターに込めた思いは口には出せないだろうなあ。で、相手が文句を言ったなら、自分の趣味をまるっきし押しつけ一方で、「あんたの方が趣味悪いのよ!せっかくプレゼントしたんだから、礼くらい言いなさいよ!」ってな感じに言い突っぱねるに決まってる。

 つか、それ以前にそういうセーターなんて、なんちゅうか、重すぎて嫌がられるか?

 

 ま、どっちにしても、妄想以外の何者でも無いわけで、忙しい師走に妄想で時間をとっちゃダメだよねえ。やることはてんこ盛りなんだから。


 と言うことでこのセーター、どなたかさっさと買ってしまってくれないもんかね〜。


 ちょっとひねったおしゃれの好きな人にはオススメと思うんですけど・・・。