はまる
お休みは、大抵買い出しに出かける。野菜やら果物やら、一気にどっさと買い出すわけで、今日も近くのメガマートに出かけた。ワケギに、セロリに、野菜ジュースに・・・、と買い物をしてレジをすませ、袋に詰めていたときのことだった。
ふと、目に入ったのは、出入り口近くに並べてあるがちゃ
100円か、200円を放り込んでがちゃがちゃやると、カプセルに入ったおまけが出てくるあのがちゃである。
そのがちゃには大きく「原色両棲類カエル図鑑(新改訂版)」と・・・。
やっったあーーーーーーー!遂に、遂にあの原色カエルシリーズが出て来たんだあ!
その事実を知った瞬間に、呼吸と心拍数は間違いなく増加したね。
そう、今をさること何年か前(<覚えてない)。夢タウンにて、原色両棲類カエルシリーズを見つけ、やったのよお〜。ついつい恥ずかしくって、3個しかやらなかったのだけど、帰って開けてみてその完成度と愛らしさに、アタシは惚れたね。即、再度チャレンジにいったのだけど、その時にはもはやどこを探しても無かったわけ。それが、ここにある〜!
さて、まずは冷静を装うことが必要。まずは、買い物を車に置き、再びとってかえして、まずはサービスコーナーへ。
「すいませ〜ん。両替お願いできますか?」
と、笑顔で1000円を100円に両替。有り難いことに、お姉さんは、その理由など何も聞かずに両替してくれた。
そして、さりげなさを装ってがちゃの前に立つ。さも、始めて見てたまたま興味を引かれたようなふりを忘れてはいけない。このがちゃはさすがに高くて200円だ。コインを2枚入れ、慎重にハンドルを回す。
と、白と紫のケースが出てきた。中身を見ると「ニホンアマガエル」だ。幸先がいいぞ。今回の私のねらい目は、日本の在来種だ。これが全部欲しい!ざっと見ると、8種だ。続いてコインを入れ、ハンドルを回す。今度は「ナガレタゴガエル」!おお、何とマニアな。これは嬉しい。更によく見ると、「ナガレタゴガエル」はシークレットだ。何てこと、シークレットが3種もあるではないか。これは、制覇せねば!取りだしたカプセルをポケットに入れて、どんどん次に行く。きっとこのときの私の背中には、「お願いだから私を無視して!」と書いてあったはずだ。一応、大人だから、さすがに恥ずかしい。こういう時に、子供がいるとカモフラージュ出来てとってもいいのだが、しょうがない。
でも恥ずかしがって、前回の二の舞をしてなるものか。欲しいものは欲しいのだ!
あっという間に1000円分、5個が終わった。どうする?どうもこうもない。到底全部は集まっていない。日本で一番美しいイシカワガエルも、ファニーなモリアオガエルも欲しい。しかし、ここで再び両替に行くのは、さすがに不審を抱かれるやもしれない。
そだ!メガマートには、もう1店舗別の店があるじゃん!早速、雑貨や衣類を扱う建物に行く。そこにもサービスコーナーはある。人がいなかったので、そこにいたにーちゃんを呼び止めて、担当者を呼んでもらう。そして、再び10枚の100円を握りしめて、がちゃに向かおうとして、そちらの店舗の前のがちゃもついでに確認した。
おおおっ〜!素晴らしいではないか。ここにももう1台、同じカエルのがちゃがある。ここなら、先程の所で私を目撃した人に再度目撃される心配もあるまい。速攻でコインを落とし込み、ハンドルを回す。
でたっ!「モリアオガエル」だ。
次は、「アズマヒキガエル」。
そして次は「トノサマガエル」だ!
おおっとお。これはもしやシークレット?そうだ。シークレット!いや、ここで開けている暇はない。急がねば。がちゃの前で延々とやり続けている所を、知った人間に見られてはならない。(ここは、田舎なの〜。)
次だ。「ニホンアカガエル」これは、先程と同じだ。しまったダブったな。
次は?「ナガレタゴガエル」何と、シークレットのダブりだ。
そして、全部のカプセルをポケットに入れ、何気ないふりを装って、その場を去り、車に乗り込んだ。財布の中には1万円札が残るきり。さすがにこれを100円に崩すと怪しまれるだろう。
今日のところはこれくらいにしといてやろう!
きっと、あたしは明日も行く。そして全ての日本産のカエルを手に入れるのだ!
って、こんな事でひとり興奮して喜んでいる私って、やっぱりオタかしら?