ファーブルな気分で

　暑い！とにかく暑い！
　今日も最高気温は、３５．８℃だったらしい。こうなるともはや、どこにも涼はない。ひたすらクーラーの効いた室内にいたいと思うのだが、そう思いつつ午前中はずっとセミの抜け殻と死体を拾っていた。

　仕事です！

　で、こんな作業は今年で３年目になるのだけど、暑くてつらいこんな作業も時には新たな発見をさせてくれる。

　今日は写真のような、こんなものを地面に見つけた。乾いたがらがらの地面にあいた１㎝ほどの小さな穴が３つ。実はこれ、ハチのつくった穴だ。

セミの抜け殻の、種類をチェックしていた時だった。目の前に緑のものを持った黒いハチが降り立った。ハチは、抱えた恐らくはアオマツムシと思われるものを地面に置き、そのまま見えなくなった。あちこちの穴をチェックする。どれが目的とする巣穴か、あるいは異常がないか、確認しているのだろう。
　しばらくすると再び現れた彼女は、獲物を引きずって穴に入り込んだ。しばらくして獲物を持たずに、巣穴から後ろ向きに出てきた。それから再び穴に入る。また出る。そんな事をくり返し、やがて飛んで行ってしまった。

　そう、ファーブル昆虫記にあるような、狩りバチの行動そのものだ。夏はほんとに暑いけれど、そんな夏は特にハチの天国で、あらゆる所に様々なハチを見る。ハチは同定が難しくって、図鑑を見てもさっぱり判らないけれど、じっと行動を見つめるぶんには、ほんとうに面白い生きものだ。

　ちなみに私の見たハチはいったい何だったか、というと、クロアナバチ、というハチらしい。ネットで検索すると、あっさりと判った。本当の巣穴とは別に、２つの偽の巣穴を掘るのだという。

　　1つ、お勉強でした。