hyla’s blog

はてなふっかーつ!

茶会

 昨日は茶会に出ていた。朝の7時から夕方5時まで。着物を着るのはどうということもないが、とにかく気が抜けないので、非常に疲労するのである。
 何故に気が抜けないか?

 
 1つには、うっかりしたことを言ったりしたりして、先生にまた小言を言われたくないから。まあ、必死に気を配っても何かしら文句を言われることは分かっているのだけど、それはそれとして被害は最小限度におさえたい、と言うものでしょう。

 
 更に2つめ。一応茶会だし、円滑にこなしたいから。茶道というものは、基本的に型通りの所作を学ぶ訳だけど、本当に大事なのは様々に変わる状況に応じて如何に臨機応変に動くか、と言うことだ。お客は必ずしもお茶の心得のある人ばかりが来るわけではないし、また様々な年代の人が来る。その人たちにお茶を楽しんで戴くってのがお茶会の主な目的。けど、いろいろあるわけです。

 例えば、お客が多すぎるとなかなかお茶が回らない。こうなると、もはや1椀ずつ運んでいる暇はないので、お盆で運ぶ。人が詰まらないように、でもスピーディーに、というのは結構難しい事です。で、そうするとお点前をする人は、その辺りを察してゆっくりとお点前を進めるないといけない。臨機応変って難しいです。それに時には、ちょっとねえ、と言いたくなるようなお客も来る。

 
 昨日のお茶会でも、かなりに強烈なお客様がおいでた。50くらいの男性だった。「ちょっと、誰か?」とお席が終わった後、お運びをしていた私たちに声をかけた。キャリアの長い一人が出た。(茶道歴15年)この段階では、写真撮らせて、とかかなあとのんびりした事を考えていた。が、違ったのだ。
 
 
 「さっきのお席で、「続いていかがでございますか。」言うたから「もう一服お願いします。」と言ったんやけど、最後まで持ってっきてくれんかった。別にかまわんけど、それではいかんと思って、言っとこうと思ってな。名前は知らんけど、着物は覚えとる。注意しておいて欲しい。」

 
 と斯様におっしゃる。 別に良いけど、と言いつつ言葉が明らかに怒っている。焦りつつも、ベテランはさすがの応対である。すかさずにっこり笑顔で
「わざわさ言ってくださってありがとうございます。」
とお茶とお菓子を勧めながら応対した。応対を終わり戻ってきて、みんなでしみじみ「まあ、こっちが悪いっちゃ悪いいんやけど、そういうこと言ってくる人っておるんやねえ。」と語り合ったのだ。

 
 が、それだけはすまなかった。次の席が始まって、お運びとして何気なくお茶碗を引きに言った。(お客がお茶を飲んだ後、とりにいくこと)お客の前に座って、手を突いて「続いていかがでございますか?」と言いながらお客を見て絶句。


 また来たよ。さっきの文句を言いにきたお客だよ〜!


 確認に来たのか何なのかしらない。けど、確かに先程文句を言いに来たお客なのだ。更に返答も
 「非常に美味しかったので、もう一服お願いします。」
って、あーた何杯飲む気だ?先程の席で既に2服飲んでいる。この席で更に2服飲めば4杯である。まあ、ここはとにかく笑顔である。にっこり思いっきり笑顔で、
 「はい、少々お待ちくださいませ。」
と言っておいて、速攻で2服目を持っていった。 


 
 本当にお茶会は気が抜けません。

 
 茶会が終わって帰宅したなり着物を脱いで、後はひたすら寝てしまいましたとさ。