hyla’s blog

はてなふっかーつ!

「半纏」考

 冬と言えば、半纏である。

 日本家屋は「夏を旨と」しているから、冬向きでは決してない。我が家も築40年の木造建築だけに、通気性抜群で、冬は寒いです〜。どれくらい寒いかというと、真冬にはストーブを焚いても、なかなか10度を越えない、とそのくらい寒いのである。となれば、衣類で防寒するより他になく、半纏である。

 
 で、この伝統的日本の防寒衣料である半纏だが、昨今も様々な半纏が売られている。昔風の赤や青のチェックに黒い襟のついたものから、キティちゃんみたいなキャラクターもの、あるいは背中に賑々しく竜の踊っているようなものまで。が、半纏はやはりデザインではない。その防寒パワーをもって、半纏の善し悪しは決まるだろう。

 
 ならば、当然その防寒パワーを決める中綿に目が行くわけだが、これがやはり値段に応じて中綿の素材、入れ方に相当違いがある。例を挙げると、
 
 1.ポリエステル100%
 2.綿70% ポリエステル30%
 3.綿70%(というか、ほとんど)真綿30%(というか少し)
 4.真綿100%

 などがある。この場合下に行くほど軽くて暖かくて高価だ。例えば中国製の、スーパーで980円ぐらいで売られている半纏はオールポリエステルで、薄くて、すぐにへたってしまい、保温性も今ひとつ。これがスーパーで3980円ぐらいの日本製になると、綿70%ポリエステル30%ぐらいで、綿も袖口とか、裾には厚めに入れてあって、綿のしっかりとした質感がある。これを来ていると大抵の寒さは平気である。

 
 が、やはり半纏の中でも最高級、「King of 半纏」ともいうべきなのは、真綿100%の半纏だろう。
 
 真綿というのは絹のことである。絹は保温性、通気性、吸湿性など全ての面で天然素材としては抜群である。カイコの繭からほぐした糸の塊である真綿は、非常に軽くてぬくくていいですねえ〜。で、この真綿を入れて作った半纏はもちろんぬくいのだが、高い! 最低でも10000円とられてしまうのだ。おまけに、綿を包む表地の素材まで絹で出来た半纏となると、こりゃあもうたまりませんぜ、ってな肌触りと軽さ、柔らかさである。ちなみにこういうタイプは、呉服屋になるが、まあ20000円を下ることはない。

 
 で、割と自分の好きなものに対してはこだわりを持つワタシは、どのタイプかというと、スーパーで3800円で買った、久留米産の綿70%タイプである。まあ、庶民ですもの。格好はまさしく半纏というタイプのもので、おしゃれ感はないのだが、普段用にはこれでよろしと思っている。
 
 
が、今日何気なくwebのリサイクル着物屋を見ていると、着物を作り替えたと思われる絹の半纏が出ている!「ふっくらとしている割に、びっくりするほど軽い」と書かれたそれは、中綿も真綿の半纏であろう。かつ、お値段3500円!

 現在我が家に半纏は4枚ある。使用しているものは2枚だが、まあ余分がしっかりあるわけで、ここで新たに買うのは・・・・・。ああ、でも真綿の表も裏も絹地の半纏。ここでクリックしなくっちゃ、絶対明日には売れてない。


 ああ、欲しい!ク、クリックう〜。

 
 ・・・・。

 
 
 ええ、ええ。笑って下さいまし。物欲に負けましたよ!でもね、でもね、最高級の半纏だし、安いし、めったにない品物だし・・・・。


 
 



 

 そう、人はそれを「言い訳」というのである。