増殖する着物

　着物が好きである。もともとその素因はあっただろう。そこへ持ってきて、オンライン販売する着物屋さんやYahooオークション、中古リサイクルの店などが出来てるものだから、恐ろしい状況です。

　それほど頻繁に着れるわけもなく、たくさん数があってもしょうがないのに、「こういうモチーフもいいわねえ。紬も欲しいわ。単衣もいるし・・・。」

　で、気がついてみると・・・恐ろしい。
　
　おまけに、私は非常に小さい。「小さい」ではなく、「非常に小さい。」（細くはないけど）これが、着物を着る上では有利に働く。オークション、あるいは中古の着物はおおむね裄が短いが、合うのだな、私は。となると、状況は「あなおそろしや」となる。
ええもう、数えたくありません。数えません。
　
　で、先日遂に決心した。
　「もう、安いという理由では買わないわ！本当に気に入って、自分の為につくられた、と思えるものでなければ買わない！」と。
　
　が、昨日もなかなか良い帯を見つけてしまった。
　「これは、まさしく私が探していた帯！買い！」（クリック！）
　
　確かに良い帯だった。縮緬地で、地味ながら気の利いた、それも鳥の柄。かつ、お手頃価格。

が、「買わない」との決心はどこへいったわけ？
　
　ああ、どうして私の為につくられたような着物が、こう多いんでしょう。　
というか、決心の仕方からして、「自分の為につくられたと思える着物しか買わない。」って「自分の為に作られたと思うようなものは買う」と決心しているわけで、既に負けである。

いさぎよく開き直ろう。
　タンスの肥やしは女心の肥やし！