寒いと思ったら
今日も、カイ君を連れて山に入った。昨日も寒かったけれど、今日もかなり寒い。こんな寒い日に、しかも平日の午前中に山に入る人なんて、まずいない。だからカイ君を放してもまず大丈夫だし、これだけ寒いとダニの活動も少しはましかな?
カイ君は、走る車の中から窓の景色を眺め、山だとわかると、もう待ちきれないといったふうにピーピー鼻を鳴らす。車から降ろして山道に入るまでリードをつけて歩き、山に入ったところでお座りをさせて、一つおやつをやる。私がおやつを持っているということを示して、「呼んだら帰ってくるんだよ」と言い聞かせてリードを放すと、カイ君は凄まじい勢いでかっとんで行く。特に最初のころは、ものすごい勢いだけど、それでも呼んだら1.2分で戻ってくる。
ただし、何かを見つけてしまうと話は別で、藪に走りこんでいっていまい、そういう時は呼んでもなかなか帰ってこない。獲物を見つけてしまったら、おやつなんてどうでもよくなってしまうらしい。それでも、10分以内には帰ってくるけど、できればやはり1.2分で帰ってきて欲しいなあ。
今日は、谷に沿って山道を登っていたのだけど、とあるところで奇妙な「ごごごごっ」という音とともに、大きな鳥が谷に沿って下りて来たのでびっくりした。長い尾だったから、あれはキジではなくヤマドリだろう。鳥を採ることなど教えていないし、鳥を見つけても私は撃てない。だからカイ君は、鳥を見つけても褒めてもらえるわけでもない。それでもカイ君は、鳥を追いかけて追いかけて山を走り回って幸せそうだ。
そうやって全力で走った後は、さすがに喉が渇くらしく、谷に入って水をごくごく。谷水は綺麗なようでも、お腹を壊さないかなあ…。
1時間ほど歩き、山を下りて来た頃には空は鈍色になって、はらはらと雪まで舞い始めた。道理で、寒いわけだ。
まだ、春は遠いね。