hyla’s blog

はてなふっかーつ!

庭にいた


 何となく外に出て、ぶらぶらしながらそこにいるものを見ていた。雑然と何でも生えている庭には、生き物が多くて、今は姫ヒマワリとかデュランタなんかも咲いているから、チョウと共にハチも来ている。我が家に来てくれたと言うだけで、愛着が湧いて、「良く来たね。良く来たね。」と言いたくなるのだけど、一方で見ているだけではなかなかわからない。そしていつも、採るべきか?採らぬべきかと悩む…。

 季節はどんどん変わっていくから、これらのハチも今日来ていても明日も来るとは限らない。ならば、今ここにいる事の証拠に、採ろう。


 とようやく覚悟を決めて採ったのがこれ。

 
 何だか、妙に頭が大きくて、体が硬くてごつごつしている小さなハチ。採ったときに顔を見ると、何だか大顎が笑っているように見えたのだけど、こうやって拡大してみるとちょっと怖いかな?
 さて、これは何と言うハチか?と悩んでいたら、あっさりわかった。ちょうど読んでいた岩田久二雄の「自然観察者の手記3」に出ていた綺麗な絵と同じ。多分、マルモンツチスガリというハチだろう。マルモンツチスガリは、コバチなどを狩る単独性の狩り蜂で、土中に穴を掘って巣を作るのだそうだ。このハチの腹部には土がついていたから、どこかに巣穴があるのだろう。

 


 それから、これも採れた。というか、これを見た瞬間に網を持ち出して採り始めたのだ。どう見てもどう見ても、トモンハナバチ!何と、我が家にもいたのか〜。

 とは言え、子供の頃にこれを見た覚えはない。これだけ鮮やかに目立つハチだから、見ていれば覚えているはずだ。けれど、子供の頃に見ていたのは、ミツバチとクマバチとアシナガバチ類と、ハキリバチとハラナガツチバチとかオオフタオビドロバチに…とにかくそういうもので、これは見たことがない。生物の分布は、時と共に、環境の変化と共に、どんどん変わっていくことがある。このハチの分布も変化し続けているのだろう。我が家にいるということは、きっとこの辺でも、ちょこちょこ出ているはず。探してみたいな。



 それに、今日は採らなかったけれど、家にはハキリバチも住んでいる。春にも活発に活動していて、スオウとカエデの葉を穴だらけにしてくれた。夏になってまた、飛んでいるけれどあれは何と言うハキリバチだろう。春にいたものと夏に活動しているものは同じものか、違うものなのか?私の知識では、見ただけではわからない。採って細かく見なければ、わからない。
 

 せっかく来てくれたのを採るのは可哀相だけど、やっぱり思い切りをつけて、一度丁寧に採らないとダメだな〜。