何かと思えば
鳥について話をしていると、こんな事を質問された。
「うちって、鳥多いん?」
もちろん、その通りだ。
「うん、結構多いで。まず木が多いやろ。クスノキとか実のなるもんも多いし花もあるし、そりゃ鳥もくるで。ほら、今も外見よったら、いろいろおるやろ。」
と、振り返って窓際に行き、並んで外を眺めた。
「ほら、あそこにキジバトが歩っきょる。ぐれーっぽいけど、ちょっと茶色があるやろ。それから、ほれ、あそこに動っきょるんは、シルエットしか見えんけど、細いからヒヨドリや。」
と、解説しながら、鳥の姿を示した。
「あっちのは?」
「あれな。あれはスズメ大やな。ちょっと色がよく判らんなあ。よく見んとわからん。」
と、せっかく興味を示してることだし、と思って双眼鏡を机から持ってきた。実は、常に双眼鏡は机に置いているのだ。
「あの辺よね。」
と覗いてみると、茶色と白のマダラの鳥。ん?これは、違う。
「あれ?ええのん見つけたな。あれって、スズメとかではないで。カワラヒワでもない。多分アトリや。覗いてみーまい。」
と、双眼鏡を渡して、慌てて本を引っ張りだした。
「ほら、これな。アトリや。」
「へえ〜。ほんまや、スズメでないなあ。こんなんおるんや。」
と、ひとしきり、眺めて満足して帰っていった。
しかし、アトリですよ。これまでアトリなんか、敷地内ではあまり見なかったのに・・・。
今年は衝突も含めてかなりたくさん。アトリは冬鳥だけど、ひょっとして早くも渡りを始めたりなんかしているのか、とも思ってみたり。
いずれにしても、年によって観察できる鳥の種類もいろいろです。